レトロな花柄やチェッカー柄の床など、今ふたたび注目を集める過去のインテリアトレンド5
チェッカーボード・パターンの床
ブラック&ホワイトのチェッカーボード柄をのせたフローリングは、1950年代のキッチンでよく取り入れられていました。 「その後、人々の関心がナチュラルやモノクロームに傾くにつれ、チェッカーボード柄は、プレーンなタイルや木、より現代的なフローリングに取って代わられていきました」とラインハルトはいいます。けれど今、この懐かしさを感じさせるフローリングが再び注目を集めているのです。 「チェッカーボード柄はタイムレスでプレイフルでありながら、現在求められている、ダイナミックで"自分らしさ"を感じさせるようなインテリアと相性がいいんです」とラインハルト。「空間にグラフィカルな要素をもたらし、モダンでも伝統的でも、あらゆる部屋において、印象的なアクセントとなってくれるはずです」
レトロなフローラル・パターン
グレイ・ウォーカー・インテリアズのオーナーであるグレイ・ウォーカーは、昔ながらのフローラル・パターンに夢中になっているといいます。 「時代を感じさせるものが、私には新しく見えるんです」 これには、ケーラーも同意。彼女はここ数年、フローラル・パターンがプリントされたファブリックが息を吹き返しているのを感じているそうです。おすすめは、リバティの「フローラル・チンツ」を思わせるような柄だといいます。「このパターンを懐かしく感じる人は多いでしょう」とケーラー。 「そうした人々の祖父母の家はフローラルであふれていたはずです。そして、父母の世代になると、インテリアはベージュ一辺倒になり、その子供たちはグレーに走りますが、それにも飽きた彼らは自らのルーツに立ち返って、あらゆる場所にフローラルを取り入れ始めるという訳です」
カンバセーション・ピット
これこそ、過去から吹いてきた風を感じる空間です。 「カンバセーション・ピット(床を掘り下げたシーティングエリア)は、1970年代に流行りました。リラックスした雰囲気のなか、一体感を得られる心地よい空間です」とペックが解説。 「1980年代に入ると、人々の関心は、"愛と平和"からアメリカ的な企業運営やビジネスでの成功に移り、その結果としてインテリアは奇をてらわない、モダンで洗練されたものに変化していきました。 パンデミックを経た今、私たちは友人や愛する人たちと顔を合わせることの大切さに気付きました。仕事より生活に重きを置くべきだという考えが広まっているのです」 これをいい換えると?つまり、カンバセーション・ピットの人気が復活しているということ。 これって、最高にイケているのではないでしょうか。
木製パネル
1970年代の家といえば、木製パネル。あの時代には、一般的なしつらえでした。 ペックはこれが「美しいデザイン要素」だと考えていて、再びスポットライトを浴びているといいます。「木はナチュラルな温かさとテクスチャーを備えているので、どんな空間も豊かにしてくれます。私のクライアントも、木製パネルがもたらす奥深い美しさに惹かれているようです」