台風10号(サンサン) 29日に九州上陸、30日は広島、山口が大荒れ 気象庁「厳重警戒を」
非常に強い台風10号は27日、鹿児島県奄美地方の一部を暴風域に巻き込みながら進んだ。勢力を維持して北寄りに進み、29、30日には九州に上陸して西日本を縦断する恐れがある。広島、山口両県には30日に最接近する見通しで、同日を中心に大荒れとなる見込み。 <台風10号(サンサン)最新情報> 今回の台風は速度が遅いため、長時間にわたり大雨や暴風の影響を受ける恐れがある。気象庁は土砂災害や低い土地の浸水などへの厳重な警戒が必要だとし、接近前の早めの備えを呼びかけた。 JR西日本によると、山陽新幹線は、28日はおおむね通常通りだが、29~31日は全線または一部区間で計画運休や運転見合わせの可能性がある。中国地方の在来線も29日夕方以降、運転取りやめの可能性がある。 気象庁は、中国地方は30日を中心に警報級の大雨の恐れがあるとする。30日午後6時までの24時間降水量は山陽、山陰ともに200ミリ、山口県は300ミリと予想する。 29日の最大風速(最大瞬間風速)は山陽と山陰の陸上で15メートル(30メートル)、山口県の陸上で20メートル(35メートル)と予想。30日を中心に警報級の高波や高潮となる可能性もある。 台風は27日午後6時現在、奄美市の東北東約80キロをゆっくりと北西に進んだ。中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心から半径95キロ以内が風速25メートル以上の暴風域となっている。
中国新聞社