部下が相談する気をなくす、上司の無神経な「たった一言」
正しい報告をするための2つのポイント
次に報告だ。 連絡と異なり、報告するときは、自らが設定しなければならない。進捗はもちろん「変化」「結果」も意識することだ。上司はいつも気にしていることだろう。 「この商談はどうなってるんだ? ちゃんと進捗を報告しろよ」「あの研修は終わったのか? 終わったのならキチンと結果の報告をしなさい」と、報告を怠る部下に小言を言う。しかし報告を怠る上司も多いのだ。 進捗報告と結果報告を意識しよう 「来週から4日間、組織風土診断のアンケートが始まる。必ず提出期限を守るように」 という連絡があったとしよう。それでは、こうしたときに望ましい報告とは? 「組織風土診断のアンケートを専門の企業に分析してもらっている。予想以上に時間がかかっているようだ。結果は10日後に出ると思う」 「先日行った組織風土診断のアンケートだが、結果はさらに3日ほど遅れるようだ」 これらが「進捗報告」である。報告は状況に変化があるたびにしよう。次に「結果報告」はこうだ。 「3日遅れると伝えたが、予定通りに分析結果が出るようだ。結果が出たら、全社員に開示する」 これが結果報告である。このように、報告には主に「進捗」と「結果」の報告がある。部下から上司はもちろんのこと、上司から部下に対してもまめに報告すべきである。 「あれって、どうなったんですか?」と部下から質問されるようでは、人間関係を良好に保つことはできない。
相談は相手への「報酬」と考えよ!
そして最後が相談だ。 相談することがなくても、相談しよう。とくに上司に対しては「報酬」と捉えるべきだ。上司は部下から相談されるとうれしいものだ。相手と良好な関係を築くためと考えて、積極的に相談しにいく。 これは上司から部下に対してもそうだ。部下に対しては「報酬」にはならないが、関係を築き、維持するのにとても役立つ。 「オンライン会議のやり方、とても上手だよね? コツがあったら教えてほしいんだけど」 「SNSでこんな意見を見つけたんだけど、君はどう思う?」 こんな他愛もない相談でいいのだ。真剣に問題解決しようとせず、会話のきっかけ作りに使えると受け止めたらいい。