熊本県警24歳巡査の自殺巡り県が控訴断念の意向…賠償命令確定へ、県警本部長「深くおわび申し上げます」
熊本県警玉名署の巡査(当時24歳)が自殺したのは長時間労働による精神障害が原因だとして、県に約6200万円の支払いを命じた熊本地裁判決について、県は18日、控訴を断念する意向を明らかにした。遺族側も控訴しない方針で、地裁判決が確定する。 【写真】熊本県庁
判決によると、2017年春から同署刑事課に勤務していた巡査は、同年9月に自殺。死亡するまでの約5か月間、時間外労働が国の過労死ライン(月平均80時間)を超えていた。判決は長時間労働と自殺の因果関係を認め、「県は業務の過重性を回避すべき注意義務を怠った」とした。
県警の宮内彰久本部長はこの日、「勤務環境の整備が十分でなく、尊い命を失わせてしまったことに深くおわび申し上げます」とのコメントを出した。巡査の母(64)は「県警が認めてくれてほっとしている」と語った。