ルルレモンも告発対象に。見せかけの環境配慮「 グリーンウォッシュ 」問題でファッション業界マーケターに問われる姿勢
ストーリーテリングに力を入れるエバーレーン
ファッションブランドのエバーレーン(Everlane)は、マーケティングにおけるグリーンウォッシュを避けるため、サステナビリティに関するストーリーテリングに力を入れている。この取り組みは同社が4月22日に発表した正式かつ化学的なインパクトレポートや、ブログ、ウェブサイトの商品詳細ページ、そしてTikTokへの投稿を通じて行われている。 エバーレーンでサステナビリティ担当責任者を務めるカティナ・バウティス氏は、「博士号を持っていなくても科学的裏づけや指標の妥当性が理解できるような方法で顧客に情報提供していく必要がある」と話す。「だが同時に情報を削りすぎて、自分たちが本気で取り組んでいる問題を軽視されるようなことも避けたい」。 バウティス氏によれば、ソーシャルメディアやブログでのグリーンウォッシュを避けることは可能であり、それには情報をブランドに関連する認証制度と結びつけ、大げさな主張をしないことが重要だという。 「何事にもある程度の根拠が必要だ」。 その一例としてエバーレーンは、「透明性の火曜日(Transparency Tuesday)」と題した一連の企画を実施しており、顧客やスタッフにブランドのサステナビリティ戦略がどのように商品に反映されているのかを問いかけている。この企画は「多大な反響があった」とバウティス氏は語る。 実際、同ブランドのサステナビリティに焦点を当てた投稿は、それ以外の投稿よりも反響が大きい傾向にある。今年はインスタグラムとTikTok向けに、サステナビリティに関する嘘を暴き、透明性の大切さを訴える教育的内容の短編動画を制作した。通常、同社のTikTok動画の平均エンゲージメント率は12%で、すでにファッション業界の平均である5.1%を大きく上回っているが、サステナビリティに焦点を当てたコンテンツのエンゲージメント率は24%を達成した。 加えて、エバーレーンのブログ「エバーワールド(Everworld)」においても、サステナビリティに関する記事はほかの記事に比べて2倍以上のコンバージョン率を達成しているとバウティス氏は言う。 [原文:How greenwashing became the fashion marketer’s biggest concern] Zofia Zwieglinska(翻訳:的場知之/ガリレオ、編集:都築成果)
編集部