デュア・リパはファンサの鬼だった。渋谷タワレコでゲリラ開催された200人限定サイン会をレポ
「I love you!!」と絶叫する人、涙ぐむ人も。デュアは開口一番謝罪
ファンたちは思い思いの表現でデュア・リパを迎えた。「I love you!!」と絶叫する人、口を両手で覆って涙ぐむ人、感極まった面持ちで隣の人に語りかける人……そんなファンたちの熱い視線を一身に浴びながら、デュアは満面の笑みを浮かべていた。 マイクを取って開口一番、「遅れてごめんなさい。金曜夜の交通事情は異常だった……」とデュアが申し訳なさそうに苦笑すると会場のファンたちも「まぁそうだよね」といった雰囲気で笑い、会場内はなごやかなムードに。 続けてデュアは、「ここに来ることができてハッピーだし、こうしてみんなに会えたこともとてもハッピー。私はみんなのためにここにいるし、サインしたくてうずうずしています。私に会いに来てくれて本当にありがとう」と語り、マイクを置いた。大きな拍手と歓声が収まったのち、会場スタッフから注意事項が告げられてサイン会がスタートした。
デュア・リパはファンサの鬼だった
サイン会はファンが順番に1人ずつ呼び出されてステージに上がり、机の前に座ったデュアに対象商品となったCDもしくはアナログ盤を差し出し、サインを書いてもらう、という流れで実施。ちなみに対象商品は、今回のツアーにあわせてリリースされたデュア・リパ『ラジカル・オプティミズム ジャパン・ツアー・エディション』もしくは『ラジカル・オプティミズム ジャパン・ツアー・エディションO-Card付き輸入盤アナログ』である。 事前にファンに伝えられた注意事項として「サインを書いてもらうこと以外を求めるのは禁止」といった項目があったが、デュア自らが率先して1人ひとりを笑顔で――奇抜なファッションのファンに対してはあんぐりと口を開けた驚きのリアクションも交えて――迎え入れ、ファンの目を見て語りかけ、ときには肩を組んでの記念撮影に応じ、別れ際にハグをする場面も何度かあった。ほがらかでオープンマインドな人柄が感じられた。 おそらく数万人のオーディエンスの前でも、200人のファンの前でも彼女は変わらない。そのとき集まった1人ひとりとともに目の前にある空間といまこの瞬間をシェアし、楽しむこと。彼女がアーティスト活動を通じて成そうとしていることはそれなのだ――そんなふうに思わせるような、清々しいたたずまいだった。 後日談になるが、翌11月16日の公演ではMCでサイン会のことについて触れ、あるファンがサイン会でデュアに告げた約束――「サメのコスチュームを着てライブに参加するということ」を説明し、ステージ上から客席のファンを探すという一幕もあった。サイン会の経験はデュアにも強い印象を残したのだろう。