パート収入で稼ぎすぎて、扶養を外れてしまった……。そんなことにならないように「年収の壁」をおさらい!
扶養内で働く人のなかには、「パートでがんばって働いたら扶養を外れてしまった」「年収の壁ってよく聞くけど、結局よく分かっていない」といったお悩みを持つ人もいるでしょう。年収の壁は税金や社会保険料などの負担に影響が出るため、詳しく知っておきましょう。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある? 本記事では、パート収入でどれくらい稼いだらどの年収の壁にぶつかるのかについて解説します。また、扶養を外れる年収がいくらかについても触れているので、参考にしてください。
パート収入で気を付けるべき年収の壁
扶養内で働くにあたり、年収の壁を気にしている人も多くいます。年収の壁とは、各種税金や社会保険料を負担が生じる年収の基準です。しかし、年収の壁となる収入にはさまざまな段階があるため、どの段階でどのような税金や社会保険料がかかってくるのか、気にしておく必要があります。 本項では、いくらパート年収があるとどのような負担が生じるか、5つの年収の壁について解説します。 ■所得税 所得税は、年収103万円を超えると発生します。なぜ年収103万円かというと、給与所得控除額55万円+基礎控除額48万円=103万円となるためです。パート収入が年収103万円以下で、ほかの仕事で所得がない場合は所得税がかかりません。 ■住民税 住民税は、一般的に年収が100万円を超えると発生します。住民税(所得割)の非課税限度額は45万円であるため、給与所得控除最低55万円とあわせてパート収入が年100万円以下であれば、住民税がかかりません。 ただし、パート収入が年100万円以下であっても、自治体によっては住民税(均等割)がかかることもあります。 ■配偶者特別控除 パート収入が年収103万円を超えてしまって配偶者控除を受けられなくても、一定条件をクリアしていれば配偶者特別控除を受けられます。配偶者特別控除の年収の壁は、年収150万円と年収201万6000円の2つです。年収150万円を超えると控除額が減り、年収201万6000円以上になると控除額は0円となります。 ■社会保険料 社会保険料では、106万円と130万円の年収の壁があります。パート収入のある勤め先の規模や勤務時間等によって違うため、図表1で確認しましょう。 【図表1】