B-net/yamagataに13人新加入 社会人野球に憧れた22歳が、縁もゆかりもない山形の地で見た「最高の景色」
「(B-net/yamagataは)いろいろな困難を乗り越えてできたチーム。今の自分と重なる部分があって、自分もケガを乗り越えてもう一度活躍していた頃の姿を取り戻そうという気持ちでやっています」(齋)。これからも山形の地で、医学の道、そして野球の道を極める。
山形で育った高卒ルーキーコンビにも期待
若さあふれる高卒ルーキーも加わった。木村祐葵外野手(18)、小林翔内野手(18)の山形中央高出身コンビだ。山形大戦では木村が「6番・中堅」、小林が「7番・三塁」でスタメン出場。そろって2安打をマークし、木村は特大の2点適時二塁打を放って自慢の長打力も披露した。
木村は元々大学で野球を続けようと考えていたが、理学療法士を目指すため地元の専門学校に進む道を選択した。一方、高校野球引退後も練習をする中で野球熱が再燃し、B-net/yamagataに入団。別の専門学校に通う小林は、木村の誘いを受けて後から入団を決めた。 二人は一緒に練習していた高校同期の武田陸玖外野手(現・横浜DeNAベイスターズ)から大きな刺激を受けている。木村は「(武田は)ずっと追いかけていた存在。同じチームで心強かったですけど、自分も負けていられない」と意識する。野球人である限り、舞台は違えど、プロ野球の世界に飛び込んだかつての仲間へのライバル心は消えない。
ともに戦いたいと願う選手たちが地元山形はもちろん、各地から集まってきている。都市対抗や全日本クラブ選手権を見据えて一丸となって戦い、舟田友哉監督が思い描く「存在価値のあるチームを、長く存続させる」未来を全員で実現させる。
(取材・文・写真 川浪康太郎)