マーティンボロ（2015年撮影）

　フランスで種牡馬となっているディープインパクト産駒マーティンボロ（牡15）が20日、同国内で開催されたナショナルハントセールに上場されたが、落札されなかった。落札希望価格に到達せず、39万ユーロ（約6200万円）で主取りとなっている。 　同馬は父がディープインパクト、母がハルーワソングという血統。姉のハルーワスウィートの子にシュヴァルグラン、ヴィルシーナ、ヴィブロスという3頭のG1馬がいて、近親にはシングスピール、ラーイなどがいる良血馬だ。 　自身は現役時に14年中日新聞杯、新潟記念で重賞2勝。引退後はフランスで種牡馬入りし、産駒から英国で障害競走のG1を制したマージボロ、平地の重賞ウイナーであるイルーシヴプリンセスが出ている。現在はモンサンミッシェル近郊のラベ牧場でけい養され、今年の種付け料は3000ユーロ（約48万円）だった。 　このオクタヴ社のナショナルハント（障害競走向け）セールには141頭が上場され、そのうち種牡馬は3頭。怪物フランケルの半弟モルフェウス（牡14、父オアシスドリーム）が1万8000ユーロで落札されたものの、マーティンボロと21年の独ダービー馬シスファハン（牡6、父イスファハン）の2頭は主取りとなった。 　レーシングポスト電子版は20日、「マーティンボロがナショナルハントセールで脚光を浴びる」と題した記事を掲載。同馬は産駒のマージボロが障害競走の最高峰の開催である「チェルトナム・フェスティバル」でG1を勝ったことで評価を上げており、「このような人気の種牡馬が公のセールで売りに出されるのはめずらしい」と紹介している。