3歳息子に「クリーンヒットした絵本」5つ!繰り返し読んだ、わが家の“激推し”ラインナップ【本日のお気に入り】
4:絵本は自由!どこまでもどこまでも自由!『おはよう』
息子に加えて、筆者自身も絵本が大好きなのですが、「絵本」ってほんとに幅が広くって。 冒険もミステリーも、フィクションも科学も、笑えるのも泣けるのも全部「絵本」。芸術だったり、ナンセンスだったり、そんなラベル分けも取り払って、子どもも大人も引き連れて「自由で新しい世界」を見せてくれる、そんな存在です。 そんな絵本たちのなかでも、おそらく飛び抜けて自由な絵本の1つが、この『おはよう』。初めて読んだとき、衝撃を受けました。 私の口からは「ネタバレ」できないので、頼れる3歳さんにご登場いただきましょう。ちなみに彼は、この絵本を読み終わったあとしばらく、不思議そうな顔をして、ぐるぐる本を回しながらじっくりと眺めていました。 「ほんとはこっち向きなのかな? しかくと、さんかくと、まるなの。待ってるんだよね。ここに時計があるんだよね、まあるい時計」(息子) この絵本は、昨年創刊された「絵本を“体感”する」雑誌『さがるまーた』の第1号に、ふろくとしてついていたもの。話題を呼んで、今年の9月末に書籍化されました。(さがるまーた、絵本の自由さを煮詰めて固まりにしたような、とても“濃ゆい”雑誌です。) この『おはよう』、ベッドに並んで寝っ転がって読み聞かせるのもおすすめなので、試してみてくださいね。
5:可愛い!楽しい!だけじゃない!!『109ひきの どうぶつかくれんぼ』
大トリはこちら! 文句なしに楽しい「かくれんぼ絵本」です。 なんてったって、総勢109匹もの動物たちによるかくれんぼ! さがしっこは計221個! 全部見つけたら、親子で「〇〇はどーこだ?」なんてクイズを出し合って遊ぶこともできます。まさに無限。 作者は、『10かいだての おひめさまの おしろ』(PHP研究所)や『パンダツアー』(白泉社)といった「可愛いくて楽しい絵本」が人気の、のはなはるかさん。動物の動きひとつひとつが、カラフルな色づかいが、本当に可愛い! しかも、「さがしっこ絵本」でありながら「ストーリー絵本」としても面白くって。きっと「やられた~!」って思いますよ。 この絵本についても、うちの3歳さんに感想を聞いたのですが、すぐに「さがしっこ」が始まってしまって好きな理由は聞き出せませんでした(すみません)。 虹のような7種類(7色)のエリアに分かれてかくれんぼをするのですが、息子が特に好きなのは、大小さまざまなキノコのなかで妖精たちが暮らす「むらさきしつげん」なんだそう。 動物たちが水中に隠れる「みずいろみずうみ」もお気に入り。 「この魚がこれでしょー、にんぎょは……いた! 歌ってて、ヤギが聞いてるね~」(息子) などなど、かくれんぼを通して、細部までじっくり「絵を読んで」いるような、そんな楽しみかたをしています。(ひとりでも楽しく遊んでくれるので、料理などで手が離せないときにも助かります。) 筆者自身が好きなのは、最後の方でホッキョクグマがオコジョに「ぼくには おもいつかないことを きみは おもいつくんだなぁ!」と言うシーン。(オコジョの隠れ場所とは、はたして……?) 現実の世界でもこうやって、お互いの「個性」や「選択」をリスペクトしていきたいよね……そんなことまで、109匹との「かくれんぼ」を通して感じることができました。 以上、3歳息子のお気に入り絵本5選、いかがでしたか? 絵本を通していろんな「新しいこと」や「わからないこと」に触れるなかで、自分の「好き」が広がったり、それまでと違う「価値観」が自分の中に芽生えたり。あらためて考えれば、それこそが絵本を読む醍醐味で、成長の真っ只中にある子どもが(そして大人も)絵本に惹かれる理由なのかもしれません。 息子の人生においても、きっと「好き」が繋いでくれる出会いや、自分らしい「価値観」が連れて行ってくれる世界が、たくさんあるでしょう。 そんな未来を妄想しつつ、今は親子で「父はこれが好きなんだ! 〇〇はどれが好き?」なんていう会話を、たくさんできたらなと思います。
kufura編集部・関口
音楽&絵本&甘いものが大好きな、一児の父。文具や猫もとても好き。子育てをするなかで、新しいコトやモノに出会えるのが最近の楽しみ。少女まんがや幼児雑誌の編集を経て、2022年秋から『kufura』に。3歳の息子は、シルバニアファミリーとプラレールを溺愛中。
kufura編集部