食べ物のことが頭から離れないぐるぐる思考「フードノイズ」、専門家がすすめる止め方は
引き金を知り、習慣を見直す
薬を使わなくても、フードノイズを減らすために取れる行動はある。専門家はまず、睡眠、食事のパターン、水分補給、運動、ストレス管理など、自分の健康習慣を見直すよう勧めている。 「疲れているときやストレスを感じているときは、こうした侵入思考(意図せずに思い浮かぶ不愉快な考え)と戦うのが難しくなります」と、ゴールドマン氏は言う。 また、自分のフードノイズのパターンや、何が引き金となるのかを書き留めておくといい。引き金を特定できたら、「それを減らすための対策を講じましょう。5時間何も食べずにいるとフードノイズが騒がしくなるようなら、4時間か3時間で食べるようにしてみてください」 毎日決まった時間に食事をとり、体も心も満足できる食べ物を選択しよう。「食べたいものを食べるよう自分に許可を与えると、フードノイズを驚くほど減らす効果があります」と、アルバーズ氏は言う。「食べる物を制限したり、欠乏感を味わったりすることは、フードノイズの増加につながります」 食事をするときは時間をとって、「意識して食べることを心がけてください。そして、見た目、味、舌ざわり、においなど食べ物の感覚的な特徴に注意を払うようにします」と、アルバーズ氏は付け加える。そうすると、食べているものを最大限楽しむことができる。 運動したり、読書や音楽鑑賞などドーパミンの放出を刺激するような楽しい活動に携わったりすることも、フードノイズを鎮める役に立つ。
文=Stacey Colino/訳=荒井ハンナ