プロ熱視線…関東&関西勢ボランチに「負けていない」 名門国立大から狙う“2人目のJリーガー”
広島大3年生MF香取潤が遂げた目覚ましい飛躍
戦前からの歴史がある旧官立大学の1つで難関国立大である広島大学。あまりサッカーのイメージはないかもしれないが、近年サッカー部は全国の舞台でメキメキと頭角を現している。 【写真】「かわいすぎる」と話題 天才17歳と顔を寄せ合いラブラブの美人彼女 一昨年度のインカレに25年ぶりの出場を手にすると、昨年度のインカレベスト16、今年度の総理大臣杯でベスト16と目覚ましい成績を残している。この躍進の中心人物となっているのが、ボランチを務める3年生MF香取潤だ。 1年時から不動の攻守の要として君臨し、デンソーカップチャレンジサッカーで中国選抜としてプレー。そこで活躍したことで、プレーオフで敗れた北海道、北信越、中国・四国、九州の選抜の中からさらに選出されたプレーオフ選抜にも入り、憧れだった中村憲剛コーチから直接指導を受けることができた。 昨年度は全国の舞台でずば抜けたセカンドボールへの反応と回収技術、球際の強さと展開力という武器を発揮。昨年度は総理大臣杯、インカレで安定したプレーと攻守のリンクマンとして絶大な存在感を放った。この活躍が評価され、デンソーカップチャレンジでは中国地域では唯一、U-20全日本学生選抜に選ばれるなど、目覚ましい飛躍を見せている。 彼はサンフレッチェ広島ユース出身。右サイドバックとしてプレーをしていたが、高3に上がる直前で左足中足骨を疲労骨折し、復帰は夏になってのことだった。 トップ昇格の夢は叶わないどころか、プロになるために進学を希望していた関西、関東の大学からも声がかからないなか、8月下旬に広島大から練習参加のオファーが届いた。 「周りの選手たちの進路がどんどん決まっていって、自分だけ取り残されている感覚が強かったなかで、いきなり地元の有名国立大から声がかかってびっくりしました」 サッカー部が強いと言うイメージは一切なかった。「関西や関東の大学に行ったほうが、レベルも高くて成長できるし、プロのスカウトが見てくれる機会が多いと思っていました」と口にしたように、中国地区の国立大に行くことによる機会喪失の不安はなかなか拭えなかった。 本人は困惑する一方で、両親は大喜びだった。そうした周りの反応や、上泉康樹監督から推薦の評点もクリアしていることを耳にして、名門国立大で文武両道を目指すことが自分にとってベストな選択なのではないかと考えるようになった。そして、悩みに悩んだ結果、広島大に入ることを決断した。