祖母が入社祝いで「プリウス」を買ってくれます。友人に「税金がかかる」と言われたのですが、家族間のお祝いなので大丈夫ですよね…?
晴れて社会人となったタイミングで、祖父や祖母などからお祝いをもらったことがあるという人もいるでしょう。お金をもらった場合、一定以上の金額であれば贈与税が課税される認識を持っている人もいるでしょうが、車の場合はどうなるのでしょうか? 本記事では、祖母から入社のお祝いで新車の「プリウス」を買ってもらった場合、贈与税がかかるのか解説します。 ▼子ども名義の口座に「月3万円」ずつ入金してるけど、将来口座を渡すときに「贈与税」はかかるの? 非課税にすることは可能?
110万円を超える贈与には贈与税が課税される
贈与税とは、個人から財産をもらった時に、受け取った人がもらった財産に応じて支払う税金です。贈与税の対象としては、預貯金などの金銭はもちろん、株や土地、そして今回のテーマである車など、多くのものが含まれます。 贈与税には基礎控除の110万円があります。1月から12月までの間に贈与を受けた財産の価額が110万円以下であれば、贈与税は非課税です。 贈与を受けた財産の価額が「110万円を超える場合」には贈与税を支払わなくてはなりません。
プリウスの新車はどれくらいの価格?
車の価格はさまざまですが、プリウスを新車で購入するとどれくらいになるのでしょうか。トヨタのホームページを見ると、メーカー希望小売価格は税込みで320万円~460万円です。 実際には店舗との価格交渉などで、320万円を下回る価格で購入できる場合もあるかもしれませんが、それでも一般的に110万円以下で新車のプリウスを購入できることはまずないでしょう。 つまり、基本的には新車のプリウスを祖母から入社のお祝いでもらった場合、贈与税を支払う義務が発生します。
贈与税がかからないようにするにはどうすれば良い?
新車のプリウスを祖母に入社のお祝いでもらうと贈与税がかかりますが、車に乗りながらも贈与税がかからない手段もあります。いくつかみていきましょう。 ■「贈与」ではなく「借入」にする 贈与税は贈与に対して発生する税金です。そのため、車を買ってもらい、そのお金を贈与ではなく借入にし、毎月しっかりと返済しているなどの状況で真に金銭の貸借であると認められる場合、贈与税は発生しません。 ただし、借入金が無利子などの場合には、利子に相当する金額については贈与として取り扱われる場合があるので注意が必要です。 ■中古で価格が110万円以下の車をもらう 贈与税は贈与される財産の価額が110万円を超える場合に発生しますが、言い換えれば110万円以下であれば非課税です。 そのため、同じプリウスでも、中古市場で110万円以下の車を買ってもらった場合には贈与税は発生しません。また、例えば祖母などが一定期間利用し、現在の価値が下がった段階で譲ってもらった場合も、新車の場合よりも贈与税が少なかったり、金額によってはかからなかったりします。 ■車の名義を祖母にする 贈与税は車の名義を祖母から自分に変えた場合でも、名義が自分になった時点で贈与とみなされ、車両価格によっては贈与税がかかります。 反対に、車の名義が祖母であり、その車を名義変更せずに借りて利用する場合は贈与に当たらないため、贈与税はかかりません。 その場合は任意保険の運転者限定や運転者年齢条件などを確認し、自分が運転する際にも保険が適用されるように気を付けましょう。
まとめ
贈与税は110万円を超える贈与に対して発生する税金です。新車のプリウスは基本的には110万円を超えるため、祖母が入社のお祝いで新車のプリウスを買ってくれた場合、贈与税が発生すると考えた方が良いです。 贈与税がかからないようにしたい場合、本記事で紹介したような方法を検討してみましょう。 出典 国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税) 国税庁 No.4420 親から金銭を借りた場合 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部