審議官がパワハラ、懲戒で辞職 3月にも厳重注意 防衛省
防衛省は27日、部下にパワハラをしたとして、中嶋浩一郎防衛審議官を停職30日の懲戒処分にしたと発表した。 防衛審議官は「背広組」といわれる防衛官僚では事務次官に次ぐポスト。自ら辞職を申し出て、同日付で承認された。後任には加野幸司官房長が就いた。 中嶋氏はパワハラが疑われる言動があったとして、3月にも増田和夫事務次官から厳重注意を受けていた。防衛省は増田氏についても指導監督が不十分だったとして口頭厳重注意とした。 防衛省によると、パワハラは10月、職員からの相談で発覚した。調査の結果、会議などで部下の課長らに対し、威圧的な言動や叱責を繰り返していたことが確認された。中嶋氏にパワハラの自覚はなかったといい、「そう感じた人がいたなら不徳の致すところで、反省している」と話したという。 同省担当者は「事案を防げず誠に遺憾。強引な指導は許されない時代だということを組織として徹底する」と話し、マネジメント教育などの再発防止策を進めるとした。