マスク氏がトップ就任 謎だらけの「政府効率化省」とは? 日本へも影響か
ブラジル・リオデジャネイロで18日に開幕したG20サミット。焦点の一つは、気候変動に国際社会がどう対応するかです。 【画像】謎の政府効率化省、人材募集開始 マスク氏が掲げる2兆ドル削減計画
■トランプ氏意識の発言?バイデン大統領
アメリカ バイデン大統領 「米国で進められているクリーンエネルギー革命を否定したり、遅らせたりしようとする人がいる。しかし、その流れを覆すことは誰にもできない」 名指しは避けたバイデン大統領ですが、念頭にあるのは、もちろんトランプ次期大統領です。 トランプ氏は気候変動対策の国際的な枠組み「パリ協定」から再び離脱する考えを表明しています。サミットの首脳宣言には、こうした動きを牽制(けんせい)する文言が入る可能性があります。
■最側近? トランプ氏の隣に座るマスク氏
しかし、各国首脳の憂いなど、どこ吹く風。この週末、トランプ氏の姿はニューヨークで行われた総合格闘技の試合会場にありました。 会場には厚生長官に指名されたロバート・ケネディ・ジュニア氏ら側近たちが勢ぞろい。「最側近」であることを示す隣に座ったのは、選挙戦でトランプ氏の勝利に大きく貢献した実業家のイーロン・マスク氏です。その勢いは止まりません。 マスク氏がトップに就任することが決まっている組織・政府効率化省(DOGE)はSNSにアカウントを開設し、「地味なコスト削減作業に週80時間以上取り組む意欲があり、高い知能指数(IQ)を持つ革命家を求む」とする人材募集を始めました。 週5日勤務とした場合、一日の労働時間は16時間を超えます。しかも、マスク氏によりますと「報酬は支払われない」ということです。
■謎だらけの政府効率化省 日本への影響は?
一方、この政府効率化省は役割や位置付け、権限など詳しいことが分かっておらず、アメリカ政治に詳しい専門家も頭を抱えています。 明海大学 小谷哲男教授 「私も何か分かっていません。アメリカの中でも何か分かっていない。マスク氏も何も分かっていないと思う。何の組織も存在しない。今あるのはXのアカウントだけ」 そんな謎だらけの政府効率化省で、マスク氏が目指すのは2兆ドル(日本円で約300兆円)とも言われる巨額の歳出削減です。影響は日本にも及びかねません。 小谷教授 「厚生長官にケネディ・ジュニア氏が選ばれましたが、彼は反ワクチン派なので、ワクチン開発に対する補助金なども支出削減の対象になることが考えられる。感染症対策でアメリカが引いていくとすれば、日本だけでなく国際社会にマイナスになる。同盟国に駐留する米軍の予算を減らすことになるのは、可能性として否定できない」 (「グッド!モーニング」2024年11月19日放送分より)
テレビ朝日