「アンダーカバー」高橋盾が語る「ジーユー」コラボ 「冗談抜きで驚きのクオリティー」
高橋盾「アンダーカバー」デザイナー(以下、高橋):“KOSMIK/NOISE”とはテーマ通りで、日常にちょっとした刺激やノイズを加えた、デイリーウェアをツイストしたものにしたかったんです。日常にちょっとした刺激があるものを着ている、そういう感覚で楽しんでもらえたら。「ジーユー」とのコラボレーションは毎回テーマを変えていくというよりは、ベーシックなデイリーウェアを「アンダーカバー」的な解釈でツイストしていくというデザインコンセプトがベースにあります。「アンダーカバー」のデザインを入れつつも、今までわれわれを知らなかった人たちにも着てもらえる、程よくツイストの入った商品です。
コラボレーションコレクションはスパイスの入れ方が難しい。「アンダーカバー」のように直球のクリエーションをデザインに落とし込んでしまうと強すぎるものになってしまう。そこを客観的に見て、どういうものに仕上げていくかをいつも考えています。
ーー24-25年秋冬のウィメンズ「アンダーカバー」のコレクションも日常にフォーカスしていましたが、高橋さんの中で”日常”というキーワードが今、気になっているのでしょうか?
高橋:自分の中のムードがそれに近いのかもしれません。昔から日常着をどう新しいものにしていくかという実験的なことはずっとやっていて、そこは一貫して「アンダーカバー」のデザインテーマでもあります。葉山(神奈川)に2拠点目を構えてからはライフスタイルも大きく変わってきました。例えば自分の着飾り方もだいぶ落ち着いてきていると思う。でも、だからと言って落ち着いたものを作るのわけではない。デザインのひねり方やスパイスの入れ方は変わってきたんだと思います。
ーー高橋さんにとって「ジーユー」とはどういうイメージのブランドですか?
高橋:元々「ユニクロ(UNIQLO)」とのコラボレーションをやっていたのですが、「ジーユー」は「ユニクロ」よりもデザイン性が加わっていて、今の時代の雰囲気を捉えたモノ作りをしているブランドという認識があります。スタッフの方と打ち合わせをしていても、今の時代の空気感をつかんだMDプランを組み立てているし、「アンダーカバー」の解釈や研究もしっかりとしている。コラボレーション商品のどこにどういうテイストを入れ込むか、という具体的な提案や意見を出してくれました。