「おおさか維新の会」結成を表明 橋下徹氏ら会見全文1
維新の党というものは偽物になったと判断
司会:それでは質疑応答に入りますので、質問のある方、手を上げて、お名前、社名、よろしくお願いいたします。ではどうぞ。 ──今の維新の党は偽物の維新の党になってしまったとおっしゃいましたが、どこがどう偽物で、このおおさか維新の会は何が違うのか。もう少しご説明お願いします。 橋下:結局、改革をやると言っても何をやるのかが見えてきません。そして、今回大阪市では、公務員のその身分保障を、この身分から職業へという大きな方向性をずっと大阪維新の会は掲げてきて、実際に大阪市、大阪府では職員基本条例というのを制定したあとに、これは賛否両論いろいろあるかと思いますが、指導研修もしっかりやった上で、やはりどう考えても公務員の仕事ができない職員。そういう職員を今回、分限免職しました。ただこれは、公務員の労働組合のほうは猛反対するでしょう。維新の党が民主党とそのまま丸ごと引っ付くようなことがあれば、今の民主党は公務員の労働組合や教職員組合から選挙の応援を受けていますから、このように公務員の身分から職業へという改革1つ取ってもできません。それから、今の日本歯科医師連盟の迂回献金問題もそうですけれども、これは自民党も僕は問題だと思ってますけども、自民党も民主党も結局こういうことやってるわけです。迂回献金を受けてる。そういう議員を誕生させる。 ですから、国政政党・おおさか維新の会は、消費者の視点に立って、綱領は皆さんのお手元に配布させてもらっていますが、これもこれまで地域政党・大阪維新の会で終始一貫、供給サイドに税を入れるのではなく、消費者サイドのほうに税を入れていく。そういう理念でこれまで地域政党・大阪維新の会をやってきました。 国政政党・おおさか維新の会もその理念で政策を作っていきますけれども、今の民主党も結局、消費者サイドには立てない。業界団体のお抱え議員を誕生させて、業界団体のために活動する政党であることが今回の迂回献金問題でもはっきりしたわけです。 そういう民主党と、丸ごと維新の党がこれ、引っ付いていくということは、改革を放棄したと見なさざるを得ません。野党再編には賛成です。これは本気で改革をやり抜くコアな有志のメンバーが、その政党の軸、芯をつくって、そしてこれに賛同する者を、集まれと声をかけるような野党再編は賛成です。ただ今、国政政党の維新の党がやろうとしている野党再編は、今の国会議員の身分をとにかく守るために民主党と丸ごと引っ付いていくという野党再編にしか見えませんので、これじゃあ維新の党、もうとてもじゃないけれども改革なんていうのはできないなと思いました。 そして大阪都構想に関しても、これは地方分権の僕はアリの一穴だと思ってるんですが、この大阪都構想に真正面から反対してきたのは民主党と共産党ですよ。国政のほうのね、民主党と共産党。地方でもそうです。地方でも民主党、共産党は大阪都構想に反対していた。 これ、今年の5月17ですよ。で、そこからまだ3カ月、4カ月しかたっていないのに、その国政の民主党と共産党と、何か野党再編をするような動きを始めるというのは、まったく理解できません。もともと大阪都構想を、維新の党は党是と掲げていたというふうに今の維新の党の執行部は言っています。大阪都構想が維新の党の一丁目一番地だと、政策の一丁目一番地だと言っておきながら、それに猛反対をしてきたこの国政の民主党や、場合によってはこの共産党と何か話をしていこうなんていうのは、もうちょっと僕は信じられませんね。そういう意味で、維新の党というものは偽物になったというふうに判断しています。