日本スーパーライト挑戦者決定戦を制した同級2位渡来美響（中央）

＜プロボクシング：DANGAN269大会＞◇26日◇東京・後楽園ホール 　日本スーパーライト級挑戦者決定8回戦が行われ、同級2位渡来美響（25＝三迫）が挑戦権を獲得した。来春のチャンピオンカーニバル（日本王者が最強挑戦者を迎える春の祭典）での挑戦権を懸け、同級1位関根幸太朗（26＝ワタナベ）と拳を交え、4回1分46秒、TKO勝利。無敗対決を制し、日本同級王者李健太（28＝帝拳）に挑戦することが内定した。 　チャンスをつかんだ。4回にロープ際で右ストレートをねじ込んで効かせると、強烈な左右フックを軸にラッシュを展開。防戦一方となった関根をそのままレフェリーストップに追い込んだ。両者ともアマチュア出身、無敗同士の対決は初回からスリリングに進んでいたが、渡来は「終始、冷静だった。デイフェンス面でもほぼ打たれずにできた。あの右ストレートが決め手だった。相手が油断する穴、気が抜ける瞬間があると。（レフェリーに）止められるまで打ち続けることができた」と満足そうな笑みを浮かべた。 　昨年から2度、米ラスベガス合宿を敢行した。無敗のまま引退した元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーの父フロイド・シニア氏と幼なじみで、メイウェザーの成長を間近でみてきたドン・ハウストレーナーに師事。ディフェンス重視のスタイルだった渡来は同トレーナーの指導を受け「攻めの姿勢を学んだ。若干、攻めの比率も上がった。引き出していただいた」と武者修行の効果を口にした。 　来春、日本同級王者李に挑戦する権利を獲た。アマチュア時代から大学リーグで活躍していた李の試合はチェックしており「アマの時からエリートの李選手は正統派のサウスポー。相手が無敗というのもモチベーションになる。試合内容で世界に行ける選手であることを証明していきたい」と強い決意を示していた。