2024年スーパーGTチャンピオンの栄冠は誰の手に。GT500、GT300両クラスのタイトル獲得条件
全8戦で争われる2024年シーズンのスーパーGTも、残すは『SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL』のみとなった。台風の影響により、第5戦の延期というかたちで12月7~8日に開催される未知の要素が多いレースだが、この一戦で2024年シーズンのGT500、GT300両クラスのチャンピオンが決まる。レースを前に、チャンピオンの可能性が残されたマシンとドライバー、そして気になるチャンピオン獲得条件をおさらいしよう。 【写真】2024年スーパーGT GT500クラスのチャンピオン候補のマシンたち ◾️GT500クラス:36号車が大きくリードするも、4台のマシンが王座を射程に捉える 第8戦もてぎ終了時点でのGT500ポイントランキングでは、ランキング首位から36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太:74ポイント)、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐:56ポイント)、38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹:52ポイント)、37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ:51ポイント)と続いており、この上位4台がGT500チャンピオン獲得の権利を残している。 自力でチャンピオン獲得の可能性を残しているのは36号車auのみで、同車は予選でポイントが獲得できる3番手以上に入れなくても、決勝レースを6位以上でフィニッシュすればライバルの順位関係なくチャンピオンが確定する。36号車auが7位以下の場合はライバルの順位次第で王者が決まるが、100号車STANLEYと79ポイントの同点で終わった場合、年間勝利数が多い36号車au(2勝)がタイトル獲得となる。 ランキング2位につける100号車STANLEYがシリーズタイトルを獲得するには、決勝を1位でフィニッシュすること、かつ36号車が7位以下だった場合にタイトルを獲得できる。このため100号車STANLEYが決勝レースで優勝すれば、逆転自力チャンピオンの可能性はまだ残されている状況だ。 38号車KeePerがタイトルを獲得するには、予選で2番手以上+決勝1位フィニッシュが求められ、もしも予選を3番手以下で終えると、その時点でタイトル争いから脱落してしまう。そして、37号車Deloitteがタイトルを獲得するには、ポール・トゥ・ウィンかつ上位3台が73ポイント以下でシーズンを終えることが絶対条件となる。 ■GT500クラス第5戦鈴鹿終了後の獲得見込みポイント表(編集部集計) 順位/獲得Pt./#36 坪井&山下/#100 山本&牧野/#38 石浦&大湯/#37 笹原&アレジ P.P.+優勝/23/97/79/75/74 2位+優勝/22/96/78/74/73 3位+優勝/21/95/77/73/72 優勝/20/94/76/72/71 P.P.+2位/18/92/74/70/69 2位+2位/17/92/73/69/68 3位+2位/16/90/72/68/67 2位/15/89/71/67/66 P.P.+3位/14/88/70/66/65 2位+3位/13/87/69/65/64 3位+3位/12/86/68/64/63 3位/11/85/67/63/62 P.P.+4位/11/85/67/63/62 2位+4位/10/84/66/62/61 3位+4位/9/83/65/61/60 4位/8/82/64/60/59 P.P.+5位/9/83/65/61/60 2位+5位/8/82/64/60/59 3位+5位/7/81/63/59/58 5位/6/80/62/58/57 6位/5/79/61/57/56 7位/4/78/60/56/55 8位/3/77/59/55/54 9位/2/76/58/54/53 10位/1/75/57/53/52 11位以下/0/74/56/52/51 赤:自力タイトル獲得/黒:他車の獲得ポイント次第でタイトルの可能性あり/青:タイトル獲得の可能性消失 ■GT300クラス:王者候補は3台が可能性残す GT300クラスのタイトル争いは、65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗:84ポイント)、88号車VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥:73ポイント)、2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響:64ポイント)の3台がチャンピオン獲得権利を残して最終戦を迎える。 GT300で自力タイトル確定の可能性を残しているのは65号車LEONのみで、予選2番手かつ決勝3位以上でフィニッシュすることができれば、その時点でチャンピオンが確定する。また、仮に65号車LEONが予選、決勝ともにノーポイントであっても、ライバルの結果次第で王座獲得の可能性を残す。 88号車VENTENYと2号車mutaは自力チャンピオンの可能性は消失しており、ライバルの結果次第でチャンピオンが見えてくる状況だ。88号車VENTENYは予選3番手以上かつ、決勝3位以上フィニッシュであれば65号車の順位次第でチャンピオンの可能性を残している。2号車mutaはそれより厳しく、予選3番手以上で決勝は1位フィニッシュがマストという、背水の陣のレースとなる。 ■GT300クラス第5戦鈴鹿終了後の獲得見込みポイント表(編集部集計) 順位/獲得Pt./#65 蒲生&篠原/#88 小暮&元嶋/#2 堤&平良 P.P.+優勝/23/107/96/87 2位+優勝/22/106/95/86 3位+優勝/21/105/94/85 優勝/20/104/93/84 P.P.+2位/18/102/91/82 2位+2位/17/101/90/81 3位+2位/16/100/89/80 2位/15/99/88/79 P.P.+3位/14/98/87/78 2位+3位/13/97/86/77 3位+3位/12/96/85/76 3位/11/95/84/75 P.P.+4位/11/95/84/75 2位+4位/10/94/83/74 3位+4位/9/93/82/73 4位/8/92/81/72 P.P.+5位/9/93/82/73 2位+5位/8/92/81/72 3位+5位/7/91/80/71 5位/6/90/79/70 6位/5/89/78/69 7位/4/88/77/68 8位/3/87/76/67 9位/2/86/75/66 10位/1/85/74/65 11位以下/0/84/73/64 赤:自力タイトル獲得/黒:他車の獲得ポイント次第でタイトルの可能性あり/青:タイトル獲得の可能性消失 例年より遅い時期に行われる2024年のスーパーGT最終戦は、気温が冷え込むことが予想され、全車とも未知のコースコンディションでレースをすることになる。そして、最終戦ということでサクセスウエイトは一部車両を除いて0kgになるため、かつてないハイスピードバトルが繰り広げられるかもしれない。シーズンを締めくくる最終戦で一体どんなドラマが見られるか。予選は12月7日(土)の13時50分から、決勝は翌8日(日)の12時40分からスタートが切られる。 [オートスポーツweb 2024年12月04日]