高身長ビルダーが輝く時代へ? 恐竜王国・福井を舞台にした身長別決戦【JBBF】
日本クラシック ボディビル選手権は、出場選手を身長別の7クラスに分けて行なわれる日本一決戦。身長に対する体重制限が設けられることから、ただ爆発的な筋量を搭載すればいいわけではないというのが、体づくりの難しさでもあり、大会を見る際の面白さでもある。16回目の開催となった今回は、福井県を舞台に激戦が展開された。 【フォト】175cm以下・180cm以下・180cm超級の全出場者
今大会においては、180cm超級は静岡県の消防士・白井寛人、180cm以下級は東大出身の頭脳派・野上駿、175cm以下級は北海道の酪農家・小澤亮平がそれぞれ制覇。小澤は全クラスの優勝者によるオーバーオール審査でもトップに立ち、大会3連覇を達成した。 また、野上はこの日の午後に行なわれた「第35回ジャパンオープン選手権大会」にも出場し、体重無制限のオーバーオール決戦の中でも2位に食い込む活躍を見せた。現在のボディビル日本チャンピオンである相澤隼人が164cmであるように、低身長のほうが筋肉の密度が増して見えるため有利と言われている中で、178cmの野上がバランス良く搭載した筋肉と美しいポージングで輝いたのは、トレンドが変わりつつあると言えるかもしれない。 また、五味原領や川中健介らクラシカルなボディの持ち主が昨年、今年と世界やアジアで頂点に立つなど、クラシック ボディビルは日本人の強みを生かせるカテゴリーにもなりつつ。今後、低身長のクラスも含めてさらに出場者が増え、より盛り上がりを見せていくことを期待したい。
文・写真/木村雄大