【大学生活とお金】早朝コンビニバイトは時給930円 奨学金5万円とバイト代3万円でやりくり 公務員を目指す
山口市で一人暮らしをしている、山口大学人文学部3年の田村充希さん(仮名)。合気道同好会で汗を流したり、コンビニで早朝アルバイトをしたりしながら、今は公務員試験に向けて勉強中です。田村さんにこれまでのキャンパスライフや、大学生活にかかるお金について聞きました。 早朝コンビニは時給930円 奨学金5万円でやりくり
東洋哲学を学びたい
――なぜ山口大学への進学を決めたのですか。 中学生の頃から倫理学や哲学に興味を持っていました。特に東洋哲学に興味があり、大学でもっと学んでみたいと思っていました。親や高校の先生方から「山口大学」という名称をよく聞いていましたし、実際に恩師である高校の倫理の先生に勧められたこともあって、山口大学を第1志望としました。 両親は、私がしたいことをいつも応援してくれるので、進路について反対されることはありませんでした。ただ、実家がある山口県下関市を離れて、山口市内で一人暮らしをすることについては、「社会人になる前に、いろいろ学んでおいで」と認めてくれた一方で、やはり娘ということもあって、「あまり夜遅くならないようにね」と心配している面もあるようです。 ──実際に倫理学や哲学の授業は面白いですか。 哲学などももちろん面白いのですが、意外なところで面白いなと思ったのは、仏教のお坊さんの系譜をたどりながら、その時代の政治史を読み解くという授業です。どの宗派のお坊さんが権力を持っているのかを、史料を読み解きながら探っていくという内容で、とても興味深いです。
合気道同好会の練習で汗を流す
――1日の平均的なスケジュールを教えてください。 朝は、アルバイトがあるときは5時半、ないときは8時ごろに起きます。朝ごはんはパンを食べたり、前日に炊いた米をお茶漬けにしたりして簡単に済ませ、10時ごろ大学へ向かいます。家から大学までは徒歩15分ぐらい、自転車だと5分ぐらいで近いです。 曜日や学期によって、授業数が違いますが、忙しい日だと4コマの授業が入っています。お昼は、学内のカフェ「FAVO cafe」や学食で食べます。年間利用ができる食事券の「ミールカード」を利用しています。1日の利用上限が決まっていて、私の場合、1日1200円までカフェや学食で食事をすることができるので、重宝しています。 授業が終わると、週3回は合気道同好会の練習に参加しています。合気道は小学生の頃に少しだけ習っていました。大学生になったら意識的に身体を動かさないと運動不足になると思い、再び始めることにしました。昇級を目指して練習したり、お祭りなどで披露する演武を練習したりしています。大柄な相手に技をうまくかけられたときは達成感があります。 ――合気道のサークル活動はどれぐらい費用がかかりますか。 月々の会費は1000円です。ただ、稽古(けいこ)着や袴(はかま)代として1着1万円くらい、また3泊4日の合宿費用として3万円くらいかかります。木刀なども使うので、その費用も1万円弱かかりますね。 練習後は友人と夕ご飯を食べに行くこともあります。大学の正門から続く「山大通り」周辺には、リーズナブルな定食屋さんやラーメン屋さんも多く、よく行きます。また、近くにある湯田温泉という温泉街にカフェやカラオケなどがあるので、時々友達と遊びに出かけることもあります。外食をしないときは、自炊します。チャーハンやパスタなど、安くて簡単に作れるもので済ませることが多いです。 帰宅後の自由時間は、好きなキャラクターの絵などを描いたり、本を読んだり、大学の課題に取り組んだりしています。読書はミステリー小説やファンタジー小説を読むことが多く、京極夏彦さん、上橋菜穂子さん、はやみねかおるさんなどの作品を好んで読んでいます。 ――アルバイトは何をしていますか。 1年のときは居酒屋でアルバイトをしていました。でも、どうしても帰りが遅くなってしまうので、今は近くにあるコンビニで、早朝アルバイトをしています。 平日の朝と休日の午前中に週2~4日、シフトに入っています。時給は930円(取材時)です。周りと比べて安いなと思うのですが、バイトを始めて1年近く経ち、業務にも慣れてきたのと、比較的ゆったり過ごせるので、これからも続けたいです。そのほか、大学生協で住宅紹介のアルバイトなど、短期でアルバイトをすることもあります。だいたい1カ月に3万~4万円のアルバイト収入があります。 周りの友人たちもほとんどがアルバイトをしています。居酒屋やレストランなど飲食関連のアルバイトのほか、ドラッグストアや学習塾などで働いている人もいます。