別々の学校に通う3年生バッテリー、2人だけのLINEで深めた信頼
(29日、第106回全国高校野球選手権北北海道大会名寄地区2回戦 士別翔雲9―0枝幸・天塩・豊富) 【写真】枝幸・天塩・豊富の3校連合チームのバッテリー。枝幸の宮内奏人投手(右)と豊富の竹中瑠唯捕手=2024年6月29日、稚内大沼、原知恵子撮影 3校連合の3年生バッテリーは別々の学校に通う。この日も、2人だけのバッテリーLINEで配球を考え、臨んだ。 宮内奏人投手(枝幸)と竹中瑠唯捕手(豊富)。互いの学校は約65キロ離れている。一緒に練習する機会は限られ、週末の練習試合で息を合わせてきた。 チーム全体のLINEとは別の、2人だけのLINEが大事な連絡手段だ。カーブの曲がり具合や配球、互いの練習内容などを送り、信頼関係を深めてきた。 二回までは無失点で滑り出した。しかし、三回。2死満塁のピンチに暴投が続くなどして失点。バントの処理でもバッテリーの呼吸が合わず、安打になった。その後も、失点を止められなかった。 宮内投手は「それまで直球で抑えられていたので、安易な判断をしてしまった。エースとしてふがいない」。竹中捕手も「配球が悪かった」などと悔やんだ。 ただ、1回戦は無失点コールド勝ち。連合チームで戦えたことは高校生活の財産になった。竹中捕手は「単独チームでは関われない人たちと関われた。最高のチームでした」と語った。(原知恵子)
朝日新聞社