「子どもへの欲→焦り」を最小化する3つの手段 「中堅校狙いでいい」と言う子どもにかけるべき言葉
では、どうすればいいでしょうか。それは、子ども独自の基準を作ることです。独自の基準とは、「その子らしさの評価基準」と言ってもいいでしょう。 ■子どもの長所を言語化して伝える そのために次の2つのステップを踏んでみてください。 ①自分の子どもの長所を10個挙げてください 長所とは、その子の中で目立つ凸の部分です。決して他者と比較して良いと思われる部分ではありません。普段から仮想の基準で子どもを見ていると、欠点や短所ばかりが出てきますが、10の長所を出すことができたら、まさに子ども独自の基準を見ていることになります。
②次に、それを子どもに言語化して伝えてください 思っているだけでなく、機会があれば、長所を言語化して子どもに伝えてみてください。「よく気がついて助かるわ」「笑顔がとてもいいね」「その姿勢は美しいね」など状態の長所でもいいですし、「計算速いね~」「電車の知識はすごいね~」と能力の長所でも構いません。要するに、子どもの中で凸の部分を言語化して伝えてあげるだけで結構です。 以上のステップによって、子ども独自の基準ができます。この段階で、親の欲、期待、焦りはかなり最小化していると思います。
(3)欲、期待、焦りに使っていた“エネルギー”の向きを変える~どうすれば今を楽しめるか 最後の方法は、“エネルギー転換”です。今までは子どものことが気になって、気になって仕方がない状態だったと思います。しかし、気にしたところで、余計な声かけをしてしまったり、イライラするだけだったりします。そこで、これまで子どもへの欲、期待、焦りに使っていた“エネルギー”を別に使っていきます。 イメージとしては、スマホのアプリを想像してみてください。「欲アプリ」「期待アプリ」「焦りアプリ」をいつもフル稼働させているため、スマホの電池(エネルギー)はそこで消耗されます。そのようなアプリに電池を使うのではなく、「楽しむアプリ」に電池を使います。具体的には次のようなことです。