1350万人を魅了し姿消す 関門海峡の絶景臨む「火の山ロープウェイ」最後の運行日に密着 愛され66年無事故貫く
北九州市から 「4・5年ぶりくらいかな。小学校のときくらい遠足でよく来てましたので」 始発の便には定員30人のところ、およそ90人が集まりました。 ガイド・元川敦子さん 「1回目はどれくらい前に?」 男性 「覚えてないくらい」 元川さん 「そうですか!きょうはお子さんと?ありがとうございます。最終日にお越しいただきまして本当に」 空中散歩を楽しんだ人たちはみな満足そうです。 小学1年生(市内から) 「景色がよくて楽しかったです」 父親 「66年の最後、乗れてよかったと思います」 ゴンドラに感謝のメッセージ 中嶋理沙記者 「66年の感謝の気持ちが込められたメッセージがゴンドラにたくさん貼られています」 「ありがとう」や「おつかれさま」。駅舎の壁にも、乗った人が思い思いに書き記していました。 古澤さん 「廃車する電車とかに落書きしているのを見て、どうせ壊すんやったらゴンドラもうスペースないしどう?って」 セレモニーでは、最年長の職員、下岡多喜男さんに感謝状と花束が手渡されました。 下岡多喜男さん(72) 「感無量。さみしいなと思う。だけど本当によかった。空が泣いていました」 集まった人たちからも、大きな拍手が送られました。 最終便にあふれる笑顔 最終便が出発する時間となりました。 元川さん 「きょう朝からたくさんのお客様にありがとうございますと声をかけられて、本当に私たちスタッフも感無量の思いであります」 最後のガイドは、17年間ガイドをつづけたベテランの元川敦子さん。 元川さん 「運転手さんが待っているホームに入ります。わたしからもありがとうという言葉をかけたいと思います」 マイクを両手に握って、あふれる思いを伝えました。 元川さん 「このホームにゴンドラが入るのは大変な技術だと聞いております。雨の日も、風の日も安全運転できょうを迎えられたこと本当にうれしく思います」 ゴンドラの中は温かい拍手に包まれました。 乗った人 「身近すぎて忘れていたこともあって。でも今回ロープウェーのことがあっていろいろなことが思い出されて、子どものころの思い出も全て走馬灯のように頭に浮かんで、涙が出そうでした」
古澤さんにも花束が贈られました。 古澤さん 「ほっとしています。無事故で最後までお客さんも笑顔で乗ってくれたのでよかったと思います」 元川さん 「地元・下関を愛する気持ちは変わりませんので、ロープウェーが新しく出てもこの景色を見に、またお客様に会えば声をかけたいです」 66年間、無事故を貫いた昭和のロープウェー。たくさんの人に惜しまれながら、幕を下ろしました。
テレビ山口
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