新築なのにこんなにもヴィンテージ感を演出できる!デザイナーが手掛けたカナダのファームハウス
物語のなかにいるような気分にさせてくれる雰囲気を保つべく、アリソンは随所に(化粧板を使わず)リアルな石材を採用。これも、大変な作業だったようです。 「石は大きくて重いから、建設の段階で基礎に組み込む必要があります。キッチンのアーチや窓の石壁を見ると、厚さが30㎝から40㎝ほどあるのがわかります。厚みのある壁に囲まれていることが体感できますよ。そうすると、『この部屋はずっとここに存在してきたのね』なんて思えるんです」
【マッドルーム】 「さまざまなサイズに割られた石が、不規則に並べられています。これにより、リラックスした雰囲気が実現しました」。アリソンはエコ・アウトドアでリサイクルされた小石を見つけ、マッドルームの床に並べました。 【ファミリールーム】 「コンセプトは、ゆったりとくつろげるリビング。外に広がる壮大な風景に着想しました」とアリソン。 彼女は、広すぎる部屋を好まないといいます。「私のアプローチは、コンパクトな空間に心地よさを詰め込むことでした」。暖炉の細工を担当してくれたのは、ストロングバック・コントラクティングで石工として働くアリソンの兄弟。フランソワーズ&コーで購入したアンティークのレンガを使い、ディテールを仕上げていきました。 【キッチン】 アイランドのカウンタートップは、シンク周辺の調理スペースとは異なる仕様に。角を取り、階段状(ダブル・ブルノーズ)に処理しました。 ワークトップは、マットな質感を味わえる水磨き仕上げがほどこされたアブラスカート大理石。これが、調理エリアにやわらかさをもたらします。「質感がとても魅力的ですよね」とアリソン。 【パントリー】 パントリーは明るい南向きで、大きな窓が開けられているため、壁にはあえてファロー&ボールからダークカラーの「ダウン・パイプ」を採用。 【ダイニング】 アリソンは、厚みのあるアーチが「空間全体にときを重ねているような空気を生み出し、石を使った構造を認識させてくれます」とコメント。 ヴィクトリアン・リバイバルで手に入れたヴィンテージのペンダントランプが、温もりのある光を放ちます。