『まる』堂本剛と“○”を捉えた新場面写真公開 荻上直子「私よりもっとツラそうな人がいる」
10月18日に全国公開される堂本剛主演映画『まる』の新場面写真が公開された。 本作は、ある男が部屋の床にいた1匹の蟻に導かれるように描いた○(まる)を発端に、日常が○に浸食され始める男を描いた奇想天外な物語。27年ぶりの映画主演となる堂本は、美大卒だがアートで身を立てられず、人気現代美術家のアシスタントをしている男・沢田を演じ、『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』などの荻上直子が監督を務めた。共演には、綾野剛、吉岡里帆、森崎ウィン、小林聡美らが名を連ねた。 【写真】“○”に向き合う堂本剛の姿が 『まる』場面写真 また、主演の堂本が「.ENDRECHERI./堂本剛」として自身初の映画音楽を担当する。 公開された場面写真は、沢田(堂本剛)が○を描き上げ、自身が描いた○に向き合い、そして○におさまっている様子を捉えたもの。 約2年前から堂本にオファーをし、初となる完全アテ書きで沢田というキャラクターをつくりあげてきた荻上監督は、「プロデューサーから『誰に興味があって、誰と一緒に映画を作りたいか』と聞かれるたび、堂本さんのお名前を常々挙げていました」と語るほど以前から堂本とのタッグを熱望していた。「20代後半で帰国して、30代で映画監督デビューしたのですが、なかなかうまくいかなくて、『ああ、もう嫌だ』と悩んだ時期がありまして。そんな時にたまたまテレビに出ている堂本さんを拝見して、『あれ……私よりもっとツラそうな人がいる』と、すごく興味がわいてしまったんですね。以来、とても気になってはいたものの、お芝居からしばらく離れていらっしゃったので、映画に出てもらえることはないだろうと思っていました。ところが『そうでもないらしい』という話がプロデューサーから入り、『えぇっ、そしたらもう、すぐに脚本を書きます』と取り組み始めて、『まる』はスタートしました」と、荻上監督ならではの視点で堂本との出会いを語り、『まる』のはじまりを明かした。 監督は堂本の過去のインタビューからヒントを探し始め、“自分が分からなくなってしまう人のお話”を物語の根幹に置くことに。「不条理的な要素が結構あるし、自分が何者なのか分からなくなってしまうという部分は、書くのがとても難しくて。でも、そういう経験って誰しもあると思いますし、それこそ堂本さんのインタビューからたくさんヒントをいただきながら、シナリオを練り上げていったという感じでした」と監督が語るように、堂本の言葉からつくり上げられ、荻上監督のユニークな視点から整えられた沢田というキャラクター。堂本と○というモチーフがぴたりと合う世界観は、本作の見どころのひとつとなっている。 さらに、9月6日より第2弾ムビチケカードの発売が決定。絵柄には街を背にした沢田が、空中の○に手を添え見つめる姿が捉えられたムビチケオリジナルの新規ビジュアルが使用されている。
リアルサウンド編集部