年金7万円、家賃4万円、崖っぷち66歳。リアルなおひとり様年金暮らしを動画で配信。コロナ解雇、病気…最悪な状況での唯一の楽しみはYouTubeだった
◆趣味は散歩と食べること いま66歳の私の年金は、65歳から受給開始した老齢基礎年金と厚生年金を合わせて、月に約7万円になりました。でも、社会保険料などが引かれ、残りは家賃と光熱費で消えてしまい、働かないと生活できません。 ですから、今は再就職して婦人服の販売のパートをしています。勤務は不定期で、多いときで月10日ほど。ユーチューブの収益も少々。どうにかやりくりしています。 現在の1ヵ月の生活費は10万円から11万円ほど。大まかな内訳は、固定費として家賃が4万3000円、民間の保険料が6000円、通信費3278円。水道光熱費が1万2000円~1万5000円。食費は1万8000円。交際費と小遣いが合計1万円。それらは余ったら貯金に回します。 この2年間で食品や電気代など軒並み値上がりしましたが、生活費は維持するよう努めています。 少ない年金で老後20年、30年と暮らしていくには、無駄を省いて節約することが大事だと思うんです。 じつは子どもたちが独立したあと、預金通帳を見てハッと気づいたことがあって。家族の人数が減ってラクになると思っていたのに、意外と出費は変わらない! 「このままじゃいけない」と思い、車と固定電話を手放し、スマートフォンを大手キャリアから格安SIMに変更しました。 給湯器の電源はオフモードに、節電タップを使用して待機電力をカット、エアコンを使わないときは電源も抜く、といった節約を実践。些細なことでも、チリも積もれば山となる、です。
節約と健康面も考えて、基本的に1日3食自炊しています。食費予算は月1万8000円なので1日約600円。以前は《お買い得品》に飛びつき、結果、使い切れず捨ててしまうということも。今はお買い得品でも、本当に食べたいのかを考え、必要最低限にしています。 一度、「1ヵ月食費1万円」の生活に挑戦したんですよ。鶏肉の代わりに厚揚げで筑前煮を作ったり、じゃがいもを入れてハンバーグをかさ増ししたり。その月の食費合計額は9727円。やればできるものですね。 とはいえ、いつもストイックに節約しているわけではありません。私の最大の楽しみは食べることなので、食べたいものは我慢しない。 野菜を買い足すためにスーパーに行ったとき、旬のスイカが美味しそう! となれば、ほかで節約して臨機応変に購入。 また、2ヵ月に一度の年金受給日はやはりうれしいもので、普段高くて買えない牛肉をタイムセールで買って一人焼き肉をしたり、ささやかな贅沢を味わいます。 年金生活で何より大事なのは、健康でいること。病気をすると医療費がかかり、働くこともままなりません。私の趣味は、お金がかからず、健康維持にも役立つ散歩。季節の花を眺めながらぶらぶら歩いているだけで癒やされます。 最近は、お弁当を作って、自転車で遠くの公園まで行ったり、時には電車に乗って他県まで足を運び、神社などを散策。マイペースで散歩するのは心と体の健康にいいようです。 おかげで肝機能障害は完治しました。最近つくづく実感するのは、「今日が一番若い」ということ。だから「思い立ったら即行動!」を実践しているんです。
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