岩橋玄樹「壁をひとつ乗り越えられた」 憧れとの再会、海外生活、音楽、野球愛……充実の一年を振り返る
12月18日、岩橋玄樹が3rdアルバム『I'm A Hero』をリリースした。今作には、シンガソングライター・コレサワとのフィーチャリング楽曲やMYNAME・GUN WOOが参加した楽曲などが収録されており、必聴の一枚だ。 【写真】岩橋玄樹、28歳の現在地と憧れの存在・A.B.C-Z 戸塚祥太との共演を語る アルバムについてはもちろん、さまざまな活動をしてきた2024年について、岩橋本人に語ってもらった。
もう15年目ですし、ベテランアイドルなんですよ(笑)
――『I'm A Hero』は、岩橋さんのお誕生日の翌日にリリースされました。メモリアルな同作をあらためて聴いてみて、いかがでしたか。 岩橋玄樹(以下、岩橋):とても満足していますし、いい意味で次の目標が見えた作品になったと思います。僕は目の前にあるお仕事の一つひとつを全力で取り組んでいるなかで、5年後や10年後を見据えて、逆算して活動をしている部分もあって。このアルバムを通して、その大きな将来のビジョンを達成するための壁をひとつ乗り越えられたのかなと感じています。 ――そんな同作は、「誰もが誰かのヒーローになれるんだよ」というメッセージとともに「ヒーローにも弱さがある」というメッセージも込められています。こういったテーマをもとに作品を作ろうと思ったのは、どうしてだったんでしょうか。 岩橋:昔から「ヒーローになりたい」という憧れがありました。物理的に人を救うお仕事もかっこいいなと思うし、僕のように歌やエンターテインメントを通して皆さんに幸せを与えられるように頑張ることもヒーローであるのかなと思うし。いろんな仕事が誰かのヒーローで、誰でも誰かのヒーローになれるということを伝えたいと思ったんです。そんなヒーローでも、たくさんの葛藤や悩みごとがある。でも、みんなが支え合うことで成り立っていくこともある。そんなメッセージをアルバムの大きなテーマにしました。 ――「ヒーローにも弱さがある」というところまで言うのが、リスナーに寄り添っているというか。これは、「ファンの方にとってのヒーローである岩橋さんにも弱さがある」ということでもあるんでしょうか。 岩橋:そうですね。「僕も完璧じゃない」ということを伝えたいと思っていました。日本だけじゃなく、いろんな国に行って、いろんな人と話して、いろんな経験をしてきたからこそ、完璧なものはないと思っていて。誰にだって弱い部分もあるし、逆にそこが強い人もいる。だからこそ、お互い支え合っていけたらいいなと思ったんです。ファンの方も「疲れたな」と思った時はこの作品を聴いて、勇気を持ってもらいたいし、誰かのヒーローになれたらいいですよね。 ――収録曲のひとつが、コレサワさんとのコラボ曲「あたしだけのスーパーマン feat. コレサワ」。コレサワさんにオファーしたのはどういう経緯からだったのですか? 岩橋:2024年の6月に、いろいろなアイドルの方のカバーソングを歌う『愛♡魂-icon-24』というイベントをやったんです。その時に、僕のファンにはアイドルの曲が好きな方が多いんだなとあらためて感じて。今までも「PAJAMA PARTY」みたいなアイドルソングはあったけど、ファンの方とも一緒に歌える新しい“ザ・アイドルソング”を作ってみようと思ったんです。そう思った時、SNSで楽曲がたびたび話題になっているコレサワさんのことが頭に浮かびました。コレサワさんのメロディや音楽性も好きでしたし、口ずさみたくなる曲をたくさん作られているのでお願いしよう、と。しかも、今回ファンの方と一緒に歌う曲にしたかったので、皆さんが共感しやすい目線の歌詞がよかったんです。なので、女性目線の曲にしようと考えて。コレサワさんが書く女性目線の歌詞も素敵だったので、お声がけさせてもらいました。 ――すでに配信リリースされていますが、反響も多そうですね。 岩橋:反響はすごくよかったです。ちょうど今日(取材は12月上旬に実施)、MVが100万再生突破したんですよね。一度コンサートで披露した際に、みんなが歌ってくれていて嬉しかったです。実は、僕のキーで曲を作ると、ファンの方にとっては低くて歌うのが難しいという問題があったんですよ。でも、どうしても一緒に歌いたいという思いで作った曲だったので、いつもよりキーを高めにしていて。そのかいあってか、コンサートでは皆さん大きな声で歌ってくれましたし、「耳から離れない」という声もいただいているので、本当に嬉しいです。 ――いつもよりキーが高いとなると、レコーディングも大変だったのでは? 岩橋:大変でした(笑)。でも、ボイトレにもたくさん通って、高い音が出るように頑張りました。 ――努力の結果ですね。今お話を聞いていて感じたのですが、やはりファンの皆さんは「アイドル・岩橋玄樹」の姿が見たい方が多いんですね。 岩橋:そうなんだと思います。アイドル歴はもう15年目ですし、ベテランアイドルなんですよ(笑)。アイドルの僕を見慣れている方もたくさんいらっしゃるので、安心感があるのかな。僕としても、皆さんの声に応えられる可能性がある限りはやっていきたいと思っています。ただ、「これだけ」と決めたくはないんですよね。かっこいい曲や英語の曲などもやってみたくて、いいバランスが取れたらいいな、と。僕の強みって、インターナショナルな雰囲気の楽曲もできるし、コレサワさんの作ってくださった楽曲も歌えるところだと思っています。それは神さまからのギフト。これまで積み上げてきたものへのリスペクトを忘れず、少しずつ変化も見せられたらいいなと思っています。 ――なるほど。ちなみに、キーの高さ以外で苦労した点はあるのでしょうか。 岩橋:コレサワさんの曲って難しいんですよ。デモを聴いた時も難しいなと思って、たくさん悩みました。ただ、楽曲が持っているテンションをできるだけ活かすためにいろんな工夫をして。そのひとつが、踊りながらレコーディングすること。ライブをしているかのようにめちゃくちゃ踊って、笑顔で歌って(笑)。実際にステージでパフォーマンスしている時のことを想像しながら録りました。もしかしたら、音源にライブバージョンっぽい雰囲気が出ているかもしれません。