ヴェネツィアの風景画描くイタリアの画家カナレットの展覧会の魅力(静岡市)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
18世紀ヴェネツィアの風景画を描いたイタリアの画家カナレットの展覧会が静岡市の県立美術館で開かれています。その魅力を取材しました。 光と影を巧みに使い、実に緻密に描かれたイタリアはヴェネツィアの街並み。風景画の巨匠カナレットの作品です。 (上席学芸員 新田建史さんコメント) 「この風景はヴェネツィアで行われているレガッタというボートレース」「カナレットの絵の特徴ですがすごく整った奥行きがあり遠近感を伴った建物の舞台の中でいろんな人がいろんなしぐさをしている」 (徳増アナ) 「仮面をつけている方もいますよね」 (上席学芸員 新田建史さんコメント) 「18世紀のヴェネツィアはお祭りの街、歓楽の街としての地位をはっきり築いていたので仮装をして何かを楽しむということが行われていた」 まだ写真がなかった時代。彼の描く風景画は観光でヴェネツィアを訪れた貴族たちから「旅の思い出」として愛されたといいます。 それにしてもこんなにリアルな風景をどのようにして描いたのでしょうか? (徳増アナ) 「カナレットが作品制作の参考にしたのがこちらのカメラオブスキュラ。覗き込んでみますね。見えました。動いているのが良く見えます」 (上席学芸員 新田建史さんコメント) 「今日のカメラの原型になっているものです。フイルムがないので画像を定着することはできないんですけど、平面に映ったイメージを薄い紙にトレースすることはできた。そうやって建物や景色のメモを作って制作に役立てた」 作品を通して当時の人々の暮らしや文化に触れることができるこの展覧会は県立美術館で9月29日まで開かれています。