能登半島地震で“富山の段ボール会社”が2000万円を寄付...義援金ムーブメントの舞台裏
――支援活動にフルスロットする社長への社員の反応は? 弊社は東日本大震災での経験を経て会社の理念を変えました。「世の中を笑顔にする」という考え方をもとに100年後のサクラパックはどうあるべきかというテーマで幹部社員が議論を重ね「ハートのリレーで笑顔を創り、世界の和をつなぐ」という理念ができ上がりました。 理念は作っただけでは何も変わりません。全社員に浸透させ、それをもとに活動していくことが最も重要となります。多くの時間と様々な取り組みを重ね320名の社員全員に理念を浸透させて来ました。その甲斐あり、「世の中を笑顔にしたい!」と、本気で思い自主的に行動を起こしてくれています。 そのひとつに防災や災害支援といった社会貢献活動があります。弊社の創立70周年の記念事業を検討している際に、社員から「いま日本で一番笑顔が必要な人を笑顔にしませんか」と、提案が起こります。社内協議の結果、熊本地震にて大きな被害に見舞われた熊本の方々に決まりました。 地震によって大きな損傷を受けた熊本城は、県民の誇りであり心のよりどころとなる大事なシンボルです。その熊本城復興の力になって笑顔を取り戻して欲しいという思いから熊本城プロジェクトがスタート、熊本城組み建てキットが完成しました。 工員や一部の社員は顧客と接する機会がほぼないため、自分たちが製造する製品への反応や感想を聞く機会がありません。自分たちの仕事で世の中の人を笑顔にできているかわかりづらいものです。 そこで、熊本城プロジェクトのPRイベントに参加してもらいました。自分が手がけた製品を手に取り笑顔になる来場者の様子や、「ありがとう」という感謝の言葉をかけてもらえた経験は励みとなったようです。 実体験が伴うことで理念がさらに理解でき深く浸透、もっと多くの人を笑顔にしたいとなります。このような影響から今回の支援活動でも率先して避難所へ行くことを志願する社員が増えて、理念のもと会社全体で同じ方向に向かい活動していることを実感できました。 ですから、1月1日からトップギアで被災地の支援活動に取り組む社長を見て共にトップギアで支援する使命感に燃えていると思います。