能登半島地震で“富山の段ボール会社”が2000万円を寄付...義援金ムーブメントの舞台裏
そこで、「風評被害をなくそう運動」として、【北陸おうえんプロジェクト】をスタートさせました。安心して、安全に、いますぐ北陸の各地に遊びに来たくなるような観光・行楽情報を発信して、誤解や勘違いによる悪いイメージを払拭し経済の復興に繋げたいです。 個人的な感覚になりますが、熊本地震では被災後2年で報道が減少し、風化が進行したと記憶しています。何も手を打たなければ能登半島地震も同様になるでしょう。 復興への道のりは継続的な支援が必要です。そのためには震災があったことを風化させてはいけない。そこで「風化を無くそう運動」として、熊本城組み建て募金のような被災地へ思いを馳せられるアイテムを活用した支援を検討中です。弊社の強みを生かした製品開発を視野に入れ具現化して行くつもりです。 支援物資を避難所へ届けていて気がついたことがあります。それは、避難所の受付で「サクラパックスです」と伝えた途端、「あぁ....サクラパックスさんが来てくれた~!」と、安堵の表情になる避難所の方の様子から【防災=サクラパックス】というイメージが定着し、段ボール製造会社の他に「防災に長けた会社」と、印象づいていることを強く実感しました。 思えば弊社の理念が災害支援から発祥しているため、防災を軸におき、専門分野である優れた素材の段ボールと、他社にない設計力という強みを徹底的に使いながら社会貢献してきたことが十数年かけて一般の方に広まり定着したことを表しています。 先日も、防災士の試験に社員4名が合格し現在5名の防災士が弊社にはおります。防災士の役割は、有事の時、地域のリーダーとなり行動し、平常時にも防災知識を地域へ普及することです。能登半島地震を受け、これまで以上に専門性を活かした徹底的な防災啓発活動を通して「世の中を笑顔にする」を根幹に地域のために力を尽くせる企業を目指して行きます。
橋本淳(サクラパックス株式会社代表取締役社長)