【独自】二階俊博「息子の不倫スキャンダル」は、あの男が仕掛けたのか?
なりふり構わなかった世耕氏
そんな経緯があるにもかかわらず、10月の総選挙で、公明党は最後まで伸康氏に推薦を出さなかった。 「世耕氏が伸康つぶしのため、公明党と手を握っているのではないか」と和歌山2区ではささやかれていた。 事実、衆議院選挙の終盤、世耕氏は世論調査などの数字から自己の勝利を確信すると、「比例は公明党に」と訴え始めたのだ。窓口になる地元の市議や町議の名前まで挙げていた。 「もともと公明党は伸康氏に推薦を出すことがほぼ決まっていたのです。ところが世耕氏が『自分は無所属だ。比例票をまわすから推薦を見合わせてほしい』と裏工作したという話を、創価学会の方から直接聞きました。最後には『比例は公明党に』とあちこちで、宣伝したのです」(A氏) 世耕氏のなりふり構わず勝利を狙う様子は、いまだに語り草になっている。 和歌山2区で立憲民主党から出馬していた新古祐子氏についても、世耕氏は選挙中に言及し、「ご主人は私の大の支援者ですよ。あ、これいうとまずいな」と語っていた。 「新古氏は、維新から自民党に移籍し和歌山市議でした。そして今回は、とうてい縁が なさそうな立憲民主党からの出馬。自民党にもいた経験がある女性候補とあって、自民党支持や女性票が二階氏から流れかねない。『世耕氏はそこまでやるか』と暗躍説が流れました」(A氏) 伸康氏擁立の中心人物だった和歌山県下の「町村会」会長で九度山町の岡本章町長はマスコミの前でこう憤慨しているという。 「世耕氏は総理大臣になりたいから、衆院転出だという。和歌山のためのではなく、我がのため。こんなスキャンダルまで画策して総理大臣になりたいのか?」 だが、世耕氏を応援した和歌山県の市議の一人は、現代ビジネスの取材にこう答えた。 「今回のスキャンダルは、伸康氏の身から出た錆ですよ。地元では、女性の有権者から見放されています。 世耕氏の関与? ありえない。伸康氏は比例復活さえできず、世耕氏に完敗した。世耕氏は、ダブルスコアでなくトリプルスコアをつけるとまで豪語していたほど自信があったのですから、わざわざ世耕氏が伸康氏のスキャンダルを出すような危ない橋をわたる必要はどこにもない。 結果を見れば、自民党が世耕氏を復党させ、支部長にするのは当然の路線です。民意を無視できるわけがない。伸康氏やその周辺は、二階王国が終焉すると困るから、世耕氏がかかわっているなんていう噂を触れ回っているのです」 没落寸前の二階王国に、さらなる追い打ちをかけるスキャンダル。さまに二階王国と世耕氏の「仁義なき戦い」はまだまだ終わりそうにない。 《関連記事》【肉声入手】陥落した「二階俊博」が、選挙戦最終日「最大の失敗」となった問題発言
現代ビジネス編集部