来季シートが注目されるレッドブル。合同テストの計画に首脳が言及、ハジャルとローソンが候補も、角田起用を否定せず
レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、12月のF1アブダビテストで角田裕毅をレッドブル・レーシングのマシンに乗せる可能性を否定しなかった。セルジオ・ペレスが来季シートを失うことになった場合、後任に誰が選ばれるのか現在取り沙汰されており、角田とチームメイトのリアム・ローソンのパフォーマンスに注目が集まっている。 【写真】2024年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード 角田裕毅（レッドブルRB18） ペレスはレッドブルとの契約を2026年末まで結んでいるが、今シーズン中盤以降、成績不振が続き、今季末で外されるという推測が絶えない。実際にそうなった場合、ペレスに代わってマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務める候補者として現在有力といわれるのはローソンだ。 ローソンは昨年、負傷したダニエル・リカルドの代役を務め、見事なパフォーマンスを発揮したが、今季初めにはレースドライバーに選ばれなかった。しかしレッドブルは、十分な成績を残せなかったリカルドをシンガポールGP後に外し、ローソンを今年の残り6戦で走らせることを決めた。この際の発表で、ローソンが2025年も引き続きRBで走るという確認がなされなかったことから、レッドブルは来季ローソンをレッドブルに乗せることも検討していると推測された。 復帰戦アメリカGPで、ローソンは再び見事な走りを見せ、最後列スタートから9位に入り、ポイントを獲得した。これにより、彼の立場はより強固なものになりつつあるように思われる。 一方、角田はベテランのリカルドとの比較で強力なパフォーマンスを示し続けたものの、レッドブル・レーシング代表クリスチャン・ホーナーは、これまでのところ、フェルスタッペンのチームメイト候補として角田を挙げてはいない。 ドライバー育成プログラムを持つレッドブルは、常にさまざまなドライバーたちを評価し続けており、若手ドライバーをレッドブルのマシンでのテストに参加させることがある。しかし角田は、デモ走行でレッドブルのマシンで走ったことはあるものの、テスト目的での走行は経験していない。 レッドブルのパワーユニット・パートナーのホンダは、角田の実力を評価する場として、レッドブルからテストの機会が提供されることを望んでいると、最近報道された。そうしたことから、角田をテストでレッドブルのマシンに乗せる可能性があるのかどうか、マルコに対して質問がなされたが、マルコは否定も肯定もしなかった。 「（最終戦後の）アブダビ（テスト）に向けて、いくつか計画がある」とマルコはドイツのメディアに対してコメントした。 「だが我々のもとにはドライバーが何人かいる。（FIA F2で走るアイザック・）ハジャルもそうだし、今はリアムもいるのだ」 角田は長年の間に進歩をし、今季一貫して良いパフォーマンスを発揮している。しかしレッドブルは、長期間にわたる評価ではなく、ほんの数戦の結果に基づいてドライバーを決定したことが過去に何度かある。たとえば、2022年イタリアGPで1戦のみ走ったニック・デ・フリースを2023年アルファタウリのドライバーに起用したようにだ。そう考えれば、角田にとっては、今季残り5戦で、ローソンより圧倒的に良い結果を出すことが、非常に重要になるだろう。 [オートスポーツweb 2024年10月23日]
