ロシア・ウクライナ戦争終結の見込みと「キーウ安全保障協約」による未来像
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ウクライナ軍が、南部のヘルソンを奪還した。これによって、数カ月にわたって継続してきたウクライナ軍の作戦が、新しい段階に入ることになるはずである。 ロシア軍は、占領地に塹壕を張り巡らせるなど、陣地を防御する構えに出ている。一方ウクライナ軍は、不用意に消耗戦に持ち込まれることを避けながら、ロシア軍の補給路の新たな断絶地点を見出していくだろう。ただ、新しい作戦の動きはまだ見えてきていない。 本稿では、終戦の見通しについて分析を進めながら、G20(主要20カ国・地域)首脳会議でもウォロディミル・ゼレンスキー大統領が強調した「 キーウ安全保障協約 」の重要性を、集団的自衛権の運用体制に対する問いとして捉えていく作業を行う。
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篠田英朗