【NBA】バディー・ヒールド獲得報道のウォリアーズは新たなクレイ・トンプソンを見つけたのか?
クレイ・トンプソンがサイン&トレードでダラス・マーベリックスに向かうことになり、ゴールデンステイト・ウォリアーズは平均17.9得点を記録したトンプソンの穴を埋める必要がある。 NBAオフシーズン2024 契約・トレード・リポート一覧 そのウォリアーズは7月4日(日本時間5日)、やはりサイン&トレードでフィラデルフィア・76ersからバディー・ヒールドを獲得すると報じられた。『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者によれば、ウォリアーズが手放すのはドラフト2巡目指名権ひとつだ。 トンプソンのレガシィ(遺産)はかえのきかないものだ。しかし、彼が明らかに下り坂だったことも真実である。ウォリアーズはひっそりとディアンソニー・メルトン、カイル・アンダーソンを獲得したのに加え、ヒールドというトンプソンよりも若い選手を手に入れた。彼らは来季、ウォリアーズをより良いチームとするはずだ。 ここでは、彼らがウォリアーズにとって完璧なフィットになる理由をまとめる。
バディー・ヒールドはクレイ・トンプソンの代役になれるのか?
ヒールドはインディアナ・ペイサーズで常に質の高いスターターだった。2シーズン半で平均15.4得点をあげ、3ポイントショット成功率40.2%を記録している。だが、76ersでは同じような勢いに乗れなかった。レギュラーシーズンで平均12.2得点と数字が落ちている。プレイオフでは役割が大きく減少した。それでも、ニューヨーク・ニックスとのファーストラウンドでは、敗退がかかったエリミネーションゲームで20得点をあげ、76ersを最後まで競わせている。 ヒールドのプレイで変わらないのは、多くの3Pを放つ方法を常に見つけることだ。昨季の100ポゼッションあたりの3P試投は平均12.6本とリーグ12位。トンプソンの14.7本をわずかに下回る数字だ(ステフィン・カリーはリーグ最多の17.5本)。ここ5シーズン連続で、ヒールドは常にリーグのトップ15入りを果たしている。通算3P成功率は40%。彼が所属するチームは素晴らしいショットを手にすることになる。 単純に3Pを放ち、決めるというだけではない。ウォリアーズでトンプソンが危険な存在となったのは、動きからのショット力が理由だ。昨季もプルアップからの3Pは成功率41.4%と素晴らしかった。ヒールドは昨季30.2%と、この点でトンプソンに遠く及ばない。ただ、2022-2023シーズンは43.8%という成功率をマークしている。 NBAアナリストのジョー・ビライ記者が指摘したように、ヒールドがキャリアを通じて用いてきたムーブメントは、ウォリアーズでも直接使えるはずだ。 また、トンプソンは積極的なカッターでもあった。ヒールドはそれほどカットをしない。だが、フィニッシュの確率は優れている。 どちらの選手も守備は高く評価されていない。トンプソンはかつてオールディフェンシブ級のタレントだったが、近年はよりスピードのあるガードを相手に踏みとどまるのに苦しんできた。ヒールドは守備の弱さから、キャリアを通じて役割に変動があったほどだ。