【中国】サービス交易会開幕、日本館は参加過去最多
中国商務省と北京市政府が共同主催するサービス産業の展示会「中国国際服務(サービス)貿易交易会」が12日、北京市で開幕した。日本貿易振興機構(ジェトロ)が設けた「日本館」には過去最多となる48社が参加し、中国での知名度アップを狙って魅力をアピールした。 日本館には、中国で店舗展開する飲食チェーン2社が初めて参加した。FOOD&LIFE COMPANIESが展開する回転ずしチェーン「スシロー」は北京市で10月までに計3店を出店するのに合わせ、「スシローブランドを北京の方にも宣伝したい」と意気込んだ。 ゼンショーホールディングスは、回転ずしチェーン「はま寿司」や牛丼チェーン「すき家」を紹介し、「安心・安全の食材を提供していることを広めていきたい」と話した。 日本航空(JAL)は中国線が今秋で就航50周年を迎えるのに合わせてキャンペーンを打ち出していく考えで、「より多くの方に利用していただきたい」とアピールした。 日本政府観光局(JNTO)や日本の地方自治体も参加し、徳島県や沖縄県は会場で地元の観光地を紹介した。期間中には、2025年大阪・関西万博のPRイベントも行う。 サービス貿易交易会は2012年に始まり、今回で10回目。ジェトロは同展示会の第1回から日本館を出展しており、今回は日本酒や焼酎など酒類企業の参加が増えたという。ジェトロ北京事務所の草場歩副所長は「中国経済が足踏みする中で、新たな販路開拓を求める企業が増えている」と話した。 中国企業では中国電子商取引(EC)最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)が人工知能(AI)技術を使った試着サービスなどを紹介したほか、ECの京東集団(JDドット・コム)は物流ソリューションなどを展示した。 習近平国家主席は開幕式にメッセージを寄せ、「中国は高水準の開放を通じた質の高い発展の促進を堅持する」とした上で、「中国は世界各国と協力し、経済のグローバル化という大きな流れに順応する」と強調した。 今回は約80の国・地域と国際機関が参加する。会期は16日まで。