豊川稲荷で新法堂の落慶法要と晋山式
豊川稲荷(妙厳寺)で22日に新法堂の落慶法要が、23日に福山憲隆住職(47)の就任の儀式にあたる晋山式があった。両日とも大勢の檀家や来賓、参拝客らが訪れ、盛大に祝った。 以前の法堂は天保年間(1831~45年)に再建されたもので、老朽化のため建て替えた。新法堂は総ヒノキ造りで延べ1500平方㍍。本尊の千手観音菩薩像を新調し、古い本尊は胎内物にした。落慶法要では、式や千手観音開眼供養などがあった。12月から来年5月まで特別拝観期間とし、法堂内の本尊を拝める。特別御朱印やお守りを用意する。 晋山式は、100人を超える稚児が門前から稲荷までを歩いて始まった。さまざまな儀式の後、福山住職は「晋山式は私が主役ではなく、皆さん一人ひとりが主役になれるよう行いました。私一人では、運営できない大きな寺です。皆さんの力添えを今後もお願いします」と述べた。檀家らは「僧侶としての経歴、温和な人柄は、豊川稲荷の住職にふさわしい。熱意を持って寺を運営してください」と期待した。 福山住職は静岡県菊川市出身。愛知学院大学文学部宗教学科卒。永平寺、妙厳寺専門僧堂で修行し、妙厳寺役寮、豊橋市の光勝寺の住職などを務めた。永平寺貫主だった福山諦法さんの侍者(付き人)もしている。2021年から妙厳寺の住職。今年6月から永平寺の顧問も務めている。 落慶法要、晋山式ともYouTubeでライブ配信し、寺に来られない人にも見てもらうなど、開かれた寺になるよう尽くした。
東愛知新聞社