「そうか私が替えるしかないのか!」親の「おむつ交換」に戸惑った“アラフィフ”体験談 突然始まった介護で悪戦苦闘し心身消耗
父は認知症の受診を拒否したので、在宅医療に切り替え、認知症薬を処方してもらいました。 しばらくの間は夜間徘徊がおさまりましたが、24年2月からはトイレの失敗が続き、精神面でも不安定になって怒りっぽくなりました。在宅医の提案で3月から精神安定剤を服用したところ、その影響で意識を失い、病院に搬送されました。 さらに検査する過程で肺炎が見つかり、入院したところ心不全を起こしていることがわかりました。入院から2週間後、父は家族に見守られながら息を引き取りました。
正直、施設に入って専門家のケアを受けていればもっと長生きできたのに……という後悔はあります。でも父は「自分のことは自分でやる。人の手は借りない」という頑固一徹な人。 実際には食事も入浴も排泄も自分ではできなかったので、「退院したら今度こそ施設だ」と私は決意していました。そう考えると、ギリギリまで自宅で過ごせたことは父にとってよかったのかもしれません。よく「ポックリ逝きたい」と言っていましたから。
月野 まる :漫画家/太田 差惠子 :介護・暮らしジャーナリスト