第28回 東京モーターショー1989 ダイハツ編【3】初代フェローのコンセプトを90年代の感覚で表現したショーカー
日本でもっとも長い歴史を誇る量産自動車メーカーがダイハツだ。1987年に創設から80年の節目を迎えた。1989年の第28回 東京モーターショーでは次のステップへ駆け上がるダイハツの意気込みが感じ取れる。ショーの展示はコンパクトカーと軽自動車が中心だったが、その展示においては上級志向も顔をのぞかせた。 【画像8枚】バブル真っ只中に開催された東京モーターショー。変革を遂げる中で出品されたダイハツのショーカーたち 【1989年 第28回 東京モーターショー ダイハツ編 Vol.3】 フェロー90 完全なショーカーは、ディタッチャブルトップを採用した2+2のコンパクトスポーツモデル、フェロー90である。そのネーミングから分かるように初代フェローのコンセプトを90年代の感覚で表現したショーカーだ。 ボディサイズは軽自動車より少し大きく、ホイールベースも2400mmと長い。真っ赤なスポーツシートとデジタルメーターもシャレていた。 パワーユニットはアプローズから1.6L直列4気筒SOHCを流用し、これに4速ATを組み合わせている。フェロー90で注目したいのは、4輪操舵の4WSや4輪アンチロックブレーキなどの先進安全装備を搭載していたことだ。これらの装備は90年春に登場した3代目ミラで日の目を見る。 鈴木自動車(現・スズキ)と販売でトップ争いを演じている軽自動車は、ミラがモデル末期だったし、90年春には新規格に移行することが決まっていたから控えめな展示となった。 初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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