［ＧⅢＣＢＣ賞＝２０２４年８月１８日（日曜）３歳上、中京競馬場・芝１２００メートル］ 　レース前日までギリギリ動きを確認できるという、ある種の〝特権〟を持っているのがトレセンの〝居残り組〟だ。競馬開催の裏で取材に駆け回ったからこそ得られた情報を独自目線でピックアップする。

◆１週前に坂路で自己ベスト

陣営も好感触のカンチェンジュンガ（左）

　ＧⅢ北九州記念４着から参戦のカンチェンジュンガ（牡４・庄野）は１７日、栗東坂路を軽く一本駆け上がった（４ハロン６４・６ー１５・５秒）。体には銭形模様が浮かび上がっており、仕上がりの良さがうかがえる。担当の羽良助手は「１週前に坂路の自己ベスト（４ハロン４９・８秒）をマークするなどしっかりやって、カイバも食べてくれている。おそらく馬体は少しプラスか、前走（４８６キロ）と同じくらいで出せるんじゃないかな。周りの出方を見ながら競馬できる馬なので枠（６枠１２番）も気にならない」と好感触を伝えた。

◆暑い時期も追い風に

馬体重が絞りやすい夏場で期待が持てるサウンドビバーチェ

　キャリア１５戦目にして１２００メートルに初挑戦のサウンドビバーチェ（牝５・高柳大）は、担当の中野助手が「左前の捻挫で北九州記念をパスしましたが、その影響なく調整できています。１週前の時点ではまだ硬さがありましたが、最終追いを終えて体の動きがスムーズに。良くなってきましたね」と笑顔。 　暑い時期の調整もいい方に出ているようで「５００キロを超えるとあまり結果が出ない傾向にある馬。絞りやすい夏場もあって、今回それを切る体重に持っていけそうなのはプラスですね。あとは初めての距離にうまく対応してくれたら」。好勝負に期待を膨らませていた。

◆ここでも無視できない勢い

連勝中で勢い十分のレッドヒルシューズ（左）

　連闘策での一気２連勝でオープン入りを決めたレッドヒルシューズ（牝４・武英）も気配は上々。日比野助手は「２走前（耶馬渓特別）は逃げて、前走（佐世保Ｓ）は好位に控えての勝利で競馬の幅が広がる内容でした。レースの疲れも抜けて馬自体、良くなってきています。精神的にドッシリして落ち着きが出てきましたね」。２０２２年のＧⅢファンタジーＳ（３着）以来２度目の重賞挑戦に向けては「小倉で成績が出ている馬なので、左回りで直線の長い中京に替わってどうか」とコース替わりをポイントに挙げていた。