息子に「ピンクのランドセルが欲しい」と言われたら…どうする? 最新のラン活事情「めちゃくちゃ考えさせられる」
「ピンクのランドセルが欲しい」そう息子に言われたら、どうするだろう? 近年叫ばれる「多様性」や「ジェンダーレス」という言葉にも紐づけられそうなSNSの投稿を目にし、令和のリアルなランドセル事情について今一度探ってみた。 【写真】話題になったツイート、リアルな叫びが綴られている 「男の子でランドセルがピンク色希望、現在、小学生になってもピンクのランドセル背負ってます!!ってママさんいますか?いらしたらお話し聞きたいです」(一部抜粋) 投稿主は叙々苑ちゃんさん。この投稿は1.4万の「いいね」のほか、約3500件のリポスト、約600件ものコメントがついた。いかに多くの人が関心を持ったのかが伺えるとともに、さまざまなランドセルが増える昨今ならではの「悩み」でもある。 「想像以上に同じ思いの人がいることに驚きもありましたが、さまざまな意見を聞くことができてうれしかった」と叙々苑ちゃんさん。また、「子どもの『好き』という気持ちに寄り添っていないという意見をいただいた一方、子どもを思うからこそ生まれた投稿ではないかという意見もいただき、どちらの意見もとても参考になりました」と、Xでの反響を受けた思いを語ってくれた。
◆「一気に涙出た」とある動画CMに共感の声
同ツイートは、いち買い手側の意見。売り手側から見た「ランドセル選びの現状」はどうなっているのだろうか? 新CMで話題となった大手ランドセルメーカー「セイバン」(本社:兵庫県たつの市)の広報・船越さんに話を伺った。 「キミが好きなの、キミが選ぼう」という同社が掲げるコンセプトのもと、制作されたYouTube CM『ランドセルランドセル選びドキュメンタリー篇』は、親が別部屋で見守るなか、子どもがランドセル売り場で「親が選んで欲しそうだと思うランドセル」「自分が使いたいランドセル」を選ぶドキュメンタリー映像だ。 動画内では親子のリアルなやり取りが記録されており、コメント欄には「一気に涙出た」「めちゃくちゃ考えさせられる」「ピンクを選んだ男の子が自分らしく生きていける世のなかであってほしい」「ジェンダーレスが注目されている今、特に意識しないといけないと思う」など約600件に及ぶコメントも寄せられ、再生回数は120万回を突破するなど、大きな反響を呼ぶこととなった。 CMを作った経緯を船越さんに訊くと、ランドセル選びの現場では、まさに前述のツイートにあったような、親子の意見が異なる場面を多く目にしてきたという。商品のバラエティ化が進むにつれ、本来は家族でコミュニケーションをとりながら楽しくあるべきランドセル選びに、不安や焦りを感じている親がいたり、子どもの意を介さないランドセル選びになっていたりすることもあったという。「そんなラン活の理想と現実のギャップを埋める手助けは出来ないか?」と、生まれたのが同CMだったと話す。