断熱等級6の120平米の家、ZEH仕様で光熱費ほぼゼロ! エアコン1台で夏は家中涼しく、冬は2時間稼働で1日暖かい 神奈川県・Sさん家族【断熱新時代・住宅実例】
キッチン横の階段部分には引き戸を付けて、開け閉めできるように。 「私が寒がりなので、エアコンの暖気が逃げるのがいやだなと。ネストさんには、気密性が高いから扉がなくても問題ないよといわれたのですが、一応付けてもらいました。ふだんは開け放して風通しをよくすることもできるし、気に入っています。扉は上から吊っているので足元に段差がなく、掃除も楽なんです」(妻)
太陽光発電+オール電化で、電気代と売電の収支はほぼゼロ。健康的で家計にもやさしい暮らし
Sさん宅では5kWの太陽光パネルを搭載しています。オール電化ということで、電気代が気になるところ。 「電気代は、いちばん寒さが厳しかった今年の2月が1万2000円、売電収入が7000円で実質5000円。真夏の8月は9600円で売電が1万1000円だったので、プラス1400円。ほかの月はだいたい同じくらいかプラスマイナス1000円程度です」と妻。平均すると、光熱費はほぼゼロという結果に。 「すごく助かっています。電気代が高いから節約しようと我慢するのは、家族の健康のためにもよくない。家自体の断熱性が高いので、エアコンの効きもよく省エネになっているからこそ、電気代を気にすることなくつけられるのはとても良かったと思います」 エネルギーを使わず、家族が健やかに暮らせる、家計にも環境にもやさしい住まいというわけですね。
洗面台のカウンターは造作。レトロ感ある水栓やタイルも素敵。
断熱性能の高い家は、これから家を建てる人にぜひおすすめしたいというSさん。 「家を建てたとき、もっとこうすればよかったというところが出てきて、『3回くらい建てないと納得いく家はつくれない』とかっていいますよね。でも我が家は本当に満足していて。構造はあとから簡単には変えられないもの。ローン返済が少し高くなっても、光熱費を抑えられれば月々の支出は抑えられます。何十年もずっと住む家だから、快適で健康な暮らしができる家のほうがいいと思います」 居心地のいい空間もさることながら、暑さ寒さを我慢しない、健康的な暮らしには、高い断熱性能が必要不可欠です。建築費は約2600万円で、長期優良住宅や太陽光パネルの設置に補助金も利用できたというSさん。そうしたサポートもうまく活用しながら、変えられない部分にこそ費用をかけるべき、そう実感できる満足度の高いお住まいでした。 ●取材協力 ネスト
塚田真理子
【関連記事】
- 2024年住まいのトレンドワードは「断熱新時代」! 省エネ、健康面からニーズ高まり、学校断熱改修・DIY・等級6以上の高性能住宅の普及など断熱は次のステージへ
- 住まいと学校の断熱事情の最前線、夏は教室が危ない! 住宅は断熱等級6以上が必要、2025年4月からの等級4以上義務化も「不十分」 東京大学・前真之准教授
- 断熱等級6の140平米の家、断熱・気密にこだわり抜き、夏は暑さピーク時以外はエアコン要らず、空気清浄機も不要に 大阪府茨木市・Hさん宅【断熱新時代・住宅実例】
- 断熱等級6の100平米の家、電気代は夏でも月平均1万円以下で売電収入も! エアコン1台で「一年中春のよう」 東京都・Yさん夫妻【断熱新時代・住宅実例】
- 断熱等級6の120平米の家、夏冬エアコン1台稼働で「快適すぎる」。高気密で外気温の影響受けず、売電収入も 横浜市・Eさん家族【断熱新時代・住宅実例】