日産が燃費・排ガス検査で不正(全文1)測定値の書き換えと試験環境の逸脱
日産自動車は9日、新車の完成検査時の燃費と排ガス測定で不正があったと発表した。昨年9月に発覚した無資格者による完成車検査に続く不正となり、会見した山内康裕チーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)は「再発防止に向けた取り組みを進めている中で、このような事案が発見されたことに対し、深くお詫び申し上げる」と陳謝した。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「【中継録画】排ガス検査データを改ざん 日産が記者会見」に対応しております。
登壇者の紹介
司会:大変長らくお待たせしました。それではお時間になりましたので、ただ今より記者会見を始めさせていただきたいと思います。本日は大変お忙しい中、また急なご案内の中、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。まず初めに私どもの私どもの出席者をご紹介させていただきます。物づくり全般を統括しております、チーフ・コンペティティブ・オフィサーの山内でございます。それから日本生産事業を担当しております、常務執行役員の本田でございます。それから品質保証を担当しております、常務執行役員の中井でございます。どうぞよろしくお願いします。それではまず初めに、山内のほうから冒頭、ごあいさつをさせていただきたいと思います。
不正発覚の経緯
山内:物づくり全般を統括しております、山内でございます。本日は大変お忙しい中、また急なお声掛けにもかかわらず、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。昨年9月に発覚しました、完成検査に関わる不適切な取り扱いの問題以降、事業のあらゆる面における法令遵守の状況について自主点検を実施してまいりました。その一環として完成検査時の排出ガス、燃費の測定に関する調査を行ってまいりましたところ、国内、車輌製造工場において、製造された車両の一部の排出ガス測定試験において、不適切な行為があったことを把握いたしました。本日、本事案につきまして国土交通省にはご報告させていただきましたが、完成検査問題の再発防止に向けた取り組みを進めている中でこうした事案が発見されたことに対し、お客さまをはじめ関係者の皆さまに深くおわびを申し上げます。申し訳ございませんでした。 それでは、ここから座って説明をさせていただきたいと思います。まず、私のほうから本事案の概略につきましてご説明をさせていただきます。そのあと本事案の詳細な事実関係および排出ガス、燃費の諸元値、担保の検証について常務執行役員の本田のほうから説明させていただきます。座ったまま失礼いたします。まず、本事案発覚の経緯についてご説明申し上げます。 本年2月より生産部門において法令遵守に関する点検を実施しておりましたけれども、3月26日の国土交通大臣からの業務改善指示を踏まえ、その取り組みをさらに強化していくために日本イノベーションプロジェクトを立ち上げ、私の隣におります本田を中心に日本生産事業の抜本的な改革に着手をいたしました。こうした活動の中で、法規、法令遵守に向けた取り組みや、完成検査におけるIoT化の推進等、再発防止策の具体的な実行を職務とする部署を設置し、法規、法令遵守に関する仕組み、体制、プロセスの総点検を実施してまいりました。その中で完成検査のうち排出ガス、燃費測定に関する調査を行っていたところ、日産自動車九州工場以外の国内全車両5工場。具体的には栃木工場、追浜工場、日産車体湘南工場、日産車体九州、オートワークス京都工場において製造した車両について、一部の排出ガス測定において不適切な行為を行っていることを確認いたしました。