【競輪】今年ブレークでGP出場圏内に付ける窓場千加頼
「競輪記者コラム・仕事 賭け事 独り言」 G1・オールスター競輪(平塚)が終了。今年はここまでに郡司浩平(神奈川)、平原康多(埼玉)、北井佑季(神奈川)、古性優作(大阪)の4人がG1を優勝し、グランプリの切符を手中に収めた。残すG1はあと2つ。グランプリ出場争いは佳境に入ってきた。 残す2つのG1を今年ここまでG1を制覇していない選手が優勝したと仮定すれば、獲得賞金上位で出場できるのは3人。タイトル制覇はもちろんだが、一戦一戦の賞金の上積みも重要になってくる。 オールスター終了時の賞金ランクでは窓場千加頼(32)=京都・100期=S1=が9位に入り、グランプリ出場圏内に付けている。今年の競輪界で最もブレークした窓場。1月の平記念での決勝進出を皮切りにG2・ウィナーズカップ(取手)でビッグレース初の決勝進出。オールスターでは決勝2着に入り賞金を大きく積み上げた。オールスターで窓場と連係して優勝した古性は「競輪学校(現・養成所)時代から千加頼を目標にしてきた部分もあった。ポテンシャルはすごい」と覚醒した同期を賞賛した。 昨年に父の加乃敏さん(59期)が現役を退き、窓場家を背負う存在となった。次走は地元の向日町記念(9月5~8日)。この開催終了後に、長期の改修に入るため、昭和の雰囲気を残す古き良きスタンドから熱いファンが声援を送る開催は最後となる。「取りに行く」と明確に優勝を目標に掲げた窓場。地元記念を宣言通りに制覇し、残りのビッグレースに弾みをつけたいところ。近年の近畿勢は古性、脇本雄太(福井)の2人が引っ張ってきたが、ここに来て第三の男として窓場が頭角を現した。グランプリ出場者が決まるG1・競輪祭(小倉)終了までの残り3カ月。近況の充実ぶりが際立つ窓場の奮闘に改めて注目していきたい。(関西競輪担当・貞友之)