リーゼント和気は“顔面崩壊”で11回TKO負け!
プロボクシングのダブル世界戦が20日、大阪のエディオンアリーナ大阪で行われ、IBF世界スーパーバンタム級王座決定戦に出場した同級1位の和気慎吾(28、古口)は、同級2位のジョナタン・グスマン(26、ドミニカ共和国)に計5度のダウンを奪われる壮絶なファイトで、11回2分16秒、TKO負けした。 リング上で号泣して岡山が駆けつけてくれた大応援団に土下座して敗戦を謝罪。ボッコボッコに殴られ、顔面が“崩壊”してしまった和気は、気丈に会見に応じた後に病院へ直行した。試合後、新王者となったグスマンも左目を大きく腫らし「和気はハートがあるボクサー。賞賛に値する」と、挑戦者を称え、プロモーターは予定されているV1戦に成功すれば、和気の再戦を受ける考えであることを明らかにした。 21戦21KOのキャリアに恐れを抱いたか、それとも世界初挑戦の緊張感か。 「相手はたいしたレベルの試合をやっていない。カーンとなったら行け!」 協栄のトレーナー時代に鬼塚らを育てた古口会長から先手必勝を授けられていたが、異色のリーゼントボクサーは重要な序盤に手が出なかった。様子を見ている間に、グスマンに大振りのパンチを振り回されながらプレッシャーをかけられ2回に右頬の下に強烈なバッティングを浴びた。いきなり流血。右目がかすみ、相手が二重に見えはじめたとき、右のショートがカウンターとなってひざをつく。 和気はスリップだと考えていたが、カウントを数えられ戸惑っているうちに、今度は右ストレートから左ストレートを、もろにヒットされた。よろめき、横を向いてしまったため、またダウンをとられた。3回には左フックをひっかけられ、無理矢理力技で倒された感じだったが、これもダウンの判定。5回には、下がったタイミングでまともに右を合わせられて、尻餅をつき、正真正銘のダウン。この回は、ラウンド終了のゴング後に左フックをノーガードで打たれてコーナーまで吹っ飛んだ。正確に言えば反則のパンチで、和気はダメージの回復に通常以上のインターバルを与えられてもおかしくなかったが、すでにジャッジ3者に「50-41」の大差のポイントをつけられ、もう試合の情勢は決まってしまった。