カインズ、サイボウズの人気オウンドメディア編集長に聞く! コンテンツのPDCAはどう回してる?
[Do(コンテンツ制作・配信)に関する質問] 制作スケジュールと本数、体制や流れは? 制作で使っているツールは?
■ Q:コンテンツ制作のスケジュールと本数は? 与那覇氏 月40~70本公開、構成から公開まで約1ヶ月~3ヶ月かけています。 「Contents is King」の考えで、全記事に全力投入していると与那覇氏。記事公開までにかかる時間は、記事によってばらつきがあり、1週間ほどで制作する場合もあれば長いと半年、1年かかることもあるので、月間の公開本数にばらつきがあるという。 西潟氏 月1~2本ペースで公開しており、構成から公開まで約1ヶ月半かけています。 本数よりもセッションやCVの質を重視して、限られた本数で成果を出すことを目指しているという。約130~140本の記事があるが、記事1本あたりのPVが多いので、サイト全体で月間100万PVを獲得できているという。 ■ Q:コンテンツ制作の体制・流れを教えてください
「となりのカインズさん」の制作体制・流れを、次の図で与那覇氏が紹介した。
「構成」にいる覆面Xは、社内の偉い人や突発的に重要度が高くなったコンテンツ制作の案件を持ってくる人のことを示している。なお、「原稿チェック」の覆面Xは、「構成」の覆面Xとは別の人で、情報の正確性の確認や誤字脱字を編集部以外の人から指摘をいただくこともあり、その方のことを指している。ライティングは社内のメンバーに加え、外部ライターへも依頼しており、企画によって異なる監修者が入る。
「メールワイズ式」は次のような体制・流れだ。
記事テーマ選定、原稿チェックは、西潟氏と社内メンバー2名に協力してもらい、確認をしている。西潟氏は全体を通してメインで担当をしている。ライター、監修者はそれぞれ2名で、公開作業は西潟氏が行っている。「となりのカインズさん」と比べると、扱っているテーマの範囲が限られているので小規模で運営されている。 ■ Q:ストック、フロー。コンテンツタイプの割合を教えてください ストックコンテンツとは、即効性はないが、公開すると1、2年アクセスを集め続けるようなコンテンツのこと。フローコンテンツとはSNS、広告を活用して、バズを狙うもの。バズれば、一気にアクセスが急増するが、時間が経つと少ないアクセスがあるというコンテンツだ。オウンドメディアでは、ストックとフローのコンテンツを組み合わせていくことが王道だ。 与那覇氏 フロー型とストック型の側面を意識。人の心に刺さる記事は長い時間をかけて読みつがれる。 SEOはしっかりやりつつ、SNSで話題になるようなフロー型のコンテンツづくりも意識しています。たとえば、スリランカカレーを取り上げた記事は、現在(2023年11月時点)Googleで「スリランカカレー」と検索したときの順位は3位、SNSでも多くのコメントをいただきました。SNS×SEOで、どうやったらコンテンツが長く生き続けられるかを常に考えています。 西潟氏 検索流入がほとんどで、フローは少しだけです。フローコンテンツの例としては、LINEの公式アカウントで、メールに関するコンテンツを配信しています。テキストの記事ばかりだと堅くなるので、たまには和めるコンテンツをということで4コママンガのコンテンツも配信しています。他に、企業のインタビュー記事などもありますが、本数は少ないです。 ■ Q:コンテンツのデリバリー方法は?