ホンダのホンキが詰まった『シビックRS』、カタログにも書かれていない進化ポイントに「真骨頂」があった
また、慣性モーメントを30%ダウンさせたシングルマス軽量フライホイールを装備することで、素早い回転落ちを実現。アクセル操作に反応するエンジン回転レスポンスと軽快感のある加速サウンドを楽しむことができる。このサウンドは「スポーツモード」に切り替えることでより際立つ。
サスペンションもRS専用開発だ。サスペンションのロール剛性の向上とステアリング剛性の向上により、軽快でダイレクトな操舵と挙動の一体感を実現。「荒れた路面でも車体の揺れを抑制する、徹底的に性能を突き詰めたサスペンション」とホンダは謳う。サスペンションの変更によって5mmローダウン(1415mm□1410mm)しているのも見逃せないポイントだ。ブレーキはフロントディスクローターを大径化したRS専用にすることで、踏み始めからドライバーの意図した通りの減速度が発生し、コントロール性も向上させている。
さらに、カタログやプレスリリースにも書かれていない進化点として、フロントナックルを専用品に、リアアームにもタイプR用のものが取り入れられ高剛性化が図られているという。つまりシャシーに関してはほぼ全面的に手が加えられており、ここにシビックRSの真骨頂があると言って良いだろう。
カチッとしたシフトフィーリングに、心躍るエンジンサウンド、そしてストレートでもコーナリングでも剛性感を感じられる足回り。最新のタイプRを知らない人であれば「これが最新のタイプRだよ」と言われても、少なくともストリート上では信じてしまうのではないかという出来に仕上がっている。
またスポーティモデルであっても先進安全装備「Honda SENSING」は標準装備。MTでも渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール<ACC>が使用できるのが嬉しい。ロングツーリングをより快適、安全なものにしてくれるだろう。
シビックRSの価格は419万8700円。10月時点ですでに8か月程度の納車待ちとのことだった。シビックRSフィーバーはまだまだ続きそうだ。
レスポンス 宮崎壮人