ホンダのホンキが詰まった『シビックRS』、カタログにも書かれていない進化ポイントに「真骨頂」があった
10月にマイナーチェンジしたホンダの看板車種『シビック』。発売1か月で2000台もの受注があったとして話題となったのが、6MT専用グレードの「RS」だ。1月の東京オートサロンで初公開されるやファンの熱視線を集めていたが、ホンダとしても予想以上の売れ行きだという。今回はそんな「シビックRS」を撮り下ろしの写真とともにレビューする。 詳細画像:ホンダ シビックRS
◆外観だけじゃない「ホンキのRS」
11代目シビックとしては、今回のマイナーチェンジでフロントフェイスをより端正なデザインに変更した。フロントバンパーをより精悍なデザインとすることでフロントやサイドからのスポーティーなシルエットをさらに際立たせている。他は主にハイブリッドの「e:HEV」についてグレード体系の変更や内装色の追加など、一部仕様変更にとどまる。そんな中、今回のマイナーチェンジの目玉となっているのが「RS」だ。
直近の「RS」モデルといえば、軽自動車の『N-ONE』やコンパクトカーの『フィット』といったファミリーカーをベースに、外観とサスペンションの変更によりスポーティな味付けを加えた、といったアップデートだったが、シビックRSでは一味違う。専用の外観や足回りはもちろん、「タイプR」からのフィードバックもおこなうことでスポーツハッチバックとしての魅力を大幅に高め、フルモデルチェンジ並みの走りの進化を遂げている。
まず外観については、ブラック加飾されたヘッドライトリング、ドアミラーカバー、シャークフィンアンテナ、エキパイフィニッシャー、ホイールナットを装着。さらに車両前後にRSエンブレムを付けることでスポーティーさを強調し、通常モデルと差別化。内装には赤いステッチでスポーティさを演出。タイプRのような全面レッドではなくあくまで差し色のみのアクセントとしているところに「大人のスポーティさ」を感じさせる。
パワートレインは、低速トルクと高回転までリニアに伸びるパワーフィールを実現する1.5リットル直噴VTECターボエンジンに、ショートストローク化した高剛性の6速MTを組み合わせる。さらに、新型タイプRに搭載されているレブマッチシステムを採用しているのがトピックだ。エンジン回転降下レスポンスを50%アップ、同上昇レスポンスも30%アップさせることで、スパッと決まるプロドライバーのようなシフトチェンジを実現する。