【シロギスがアタリ年】船長「初めての方でも20匹は釣れる」
1投目からクライマックス!
やや風の強い海上を走ること30分ほどで船は富津沖の釣り場に到着。水深8mの浅場からスタート。開始早々、竿を曲げたのは左舷トモ(船尾)の常連・臼井さん。その後は誰が2番手か分からない快調な滑り出しで、船上は1投目から最高潮。取材日は乗船の半数以上がシロギス初挑戦の日並みだったが、開始15分後には全員釣果。水深が浅いためアタリが明確で、エサを取られても仕掛けの上げ下げが億劫にならないことから初心者でも手返しが良くなり釣果に繋がりやすい。しかも釣れるサイズは20cm前後と良型揃いで、足元の魚桶はみるみるうちに充たされて行った。 好調に釣れ続く喰いが一段落した正午少し前、クサフグによるハリス切れが目立つようになり、水深11mの釣り場に小移動。すると再び釣れ始める好展開。結局、沖上がりの13時30分まで順調に釣れ続け、ビギナーもベテランも一様に笑顔での帰港となった。
船長に訊くシロギス釣りのコツ
『長崎屋』の長崎功船長に今期のシロギスについて訊いた。 ──今期のシロギス、例年に比べていかがですか? 功船長「今年、浅い方が凄いイイんですよね。で、型も良いじゃないですか。ピン(10cmほどの小さな個体)がいないんですよ。だから魚影としてはかなり良いんです。こんなのないですよ、なかなか」 ──ビギナーにアドバイスするとしたら? 功船長「まぁ、エサ付けが一番ですね。丁寧に真っ直ぐ付ける。エサの活きよりも、真っ直ぐ付けてやることが大事」 ──胴突きタイプの船宿仕掛け、細部にこだわりを感じますが… 功船長「ハリは9号です。ウチのはでっかいの使ってます、(小さいと)掛からないんで。オモリは潮が速くても悪くても15号です。15号のフォール(沈降)の速度がイイんですよ。他の仕掛けは解らないですけど、20号は使わない。仕掛けがそういうバランスで出来てるんで。上のチチワもヨリモドシを付けた方が格好は良いんですが重くなるんで付けずに輪っかにしてます」 出船前に船長が各釣座を巡回して釣り方の説明が必要かを確認するので、ここは手練れ振らずにレクチャーを受けることをお薦めしたい。胴突き仕掛けの誘い方や、アタリを出す間の作り方など、きっちり踏襲すれば必ず釣果に繋がるので、知っているつもりでも是非受講を。 またこの日の釣り人は、仕掛けを投げて釣る人と、投げずに船下を釣る人がほぼ半々。それでも釣果の差はほとんど見受けられないので、無理なく釣り易い釣法で釣るのが楽しむコツと言えるだろう。