“食べられる”自由度の高いダイエット!? 「スローな糖質」に置き換えるだけの“スローカーボダイエット”とは
ひと口に低糖質ダイエットと言っても中身はいろいろ。例えば、減量を目的とする人に人気の「ホール30」や「ケトン体ダイエット」では、タンパク質や自然食品を重点的に摂取して糖質を制限するのに対し、スローカーボダイエットでは、体重を減りやすくする食品を重点的に摂取して精製糖質を制限する。 【写真】満腹感を得られるけど低カロリーなおすすめ食品25 “スローカーボダイエット”は、起業家でポッドキャストのホストも務めるティモシー・フェリス氏によって生み出された。2010年に発売された著書『The 4-Hour Body: An Uncommon Guide to Rapid Fat Loss, Incredible Sex, and Becoming Superhuman』の中でフェリス氏は、商標登録までされた“スローカーボダイエット”の概要を説明している。このダイエットでは、ほぼすべての食事で肉と豆類、野菜を摂取し、精製糖質を“スロー”な糖質、つまり消化に時間のかかる糖質に置き換える。 スローカーボは栄養学の正式な専門用語ではないけれど、このダイエットは体重を減らしたい人に人気。でも、スローカーボダイエットの食事内容や安全性は? メリットやリスク、食品リストや注意点と併せて公認管理栄養士が教えてくれた。今回はこの内容をイギリス版ウィメンズヘルスから見ていこう。
スローカーボダイエットとは?
“スローカーボ”という言葉は、単純糖質と複合糖質のコンセプトに関連している。栄養管理コンサルティングサービス『BZ Nutrition』のオーナーで公認管理栄養士のブリジット・ザイトリンによると、単純糖質は、豆類や濃緑色の葉物野菜といった複合糖質よりも速く体内を通過する。単純糖質は食べたあとの満腹感と満足感が少ない上に、食物繊維が含まれていない分、複合糖質よりも血糖値を急上昇させやすい。要するに、スローカーボ=複合糖質と覚えていこう。 スローカーボダイエットでは、5つの主要な食品群(動物性タンパク質、野菜、豆類、脂質、スパイス)と消化に時間のかかる糖質が中心の食事を週に6日、1日4回摂取する。残りの1日は何でも食べていい“オフ日”。 「このダイエットは、脂肪を分解してエネルギーを作り、体脂肪を全体的に減らす体の能力を超低糖質の食生活を通して高めようというものです」とザイトリン氏。その結果、理論上は体重も減る。創始者のホームページによると、このダイエットを続けていれば、運動をしなくても1カ月で体重が4~9kg減る可能性もあるという。また、スローカーボダイエット中はサプリメント(カルシウムやマグネシウムなど)の摂取も推奨されているけれど、必須ではない。